あの「障害」とこの「障害」は、別物です。

 病名を開示すると、「障害者に見えない」とよく言われる。

 まあ障害等級3級(働くことはできるが、多少の不具合がある人)なんで、反応としては間違っていない。しかし、そういう人が言っている障害というのは、おそらく別の『障害』とごっちゃになっているのでは?と最近思う。


 双極性障害でも、障害者ではない人はいる。

 障害者手帳を持っている人が、障害者だ。


 こういう混乱もあるせいか、双極性障害は【双極症】と改名されるそうだ。まったくもってそれがよかろう、精神を病んだからって、全員を障害者扱いされちゃたまったもんじゃない。実際病んでしまった人の中には、診断名を聞いただけで「障害者になってしまった!」とパニックになる人もいる。


 精神障害者というものは、医者や行政から宣告されるものではない。自分で障害者手帳を申請して、それが通れば行政上『障害者』となる。あまりにも程度の酷い人の場合には、家族や近親者が代理で申請する事も可能である。

 つまり障害者になりたくないのなら、単純に手帳を取得しなければいいのである。


 多くの人が私に言う『障害者に見えない』は、正しくは『精神疾患があるように見えない』という事だろう。そりゃあ見えませんよ、薬飲んでるし、認知療法やカウンセリングだって取り組んで来たし。他の障害者の人々だって、自分の病気を深く理解している人ほど病人には見えないと思う。


それでも、体にはまだまだ支障が残っているのですよ。精神疾患は、心やら精神やらといった、訳も分からぬ部分の病気ではありません。脳細胞を含めた、神経細胞全体の病です。全身を蝕む病なんですよ。

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