2月14日
学校で教わるのは国数英社理の五教科と音楽体育美術。あとは部活などで友人や先輩とのかかわり方を体感するくらいだろうか。
これで十分だろうか。これらさえ習得すれば、その生徒の人生は順風満帆なものとなるだろうか。
もちろん十分ではないと思うからこうして書いているのだ。人生でもっとも大切なもの、「生き方」は誰も教えてくれない。
生き方は人それぞれだ。それは間違ってない。会社員になるか、教師になるか、政治家になるか。独身か、結婚するか、もしくは事実婚にとどめるか。都会に住むか、田舎に住むか。整形するかしないか。酒におぼれるか、煙草を吸わないか。
そう、これらは全部自由だ。大人になれば親の枷も外れ、独りで生きることになる。
言い換えれば、大人になるまでは親の庇護下にあるのだ。
親や学校から言われたことをこなせばいい評価を貰え、おこづかいの額が上がる。小さいときはそれで十分だが、高校生にもなると次第に、「自分は親元を離れ一人で生きることになる」ことを自覚し始める。そこではじめて「自分はこれからどう生きようか」と考える。
しかしこれは簡単なことではない。だって、それまで十年ちょっと、親と学校の呪縛下にあったのだから。自分が何をやりたいかなんて忘却しているのだ。
だから、周りで働いている人たちの中から、自分の中の微小な興味関心に合致することをしている人を探し、その人を「模倣」しようとするのだ。そう、結局のところ人の「生き方」は誰かの「模倣」に成り下がっている。
一方で、それが「模倣」だと認めたくない自分がいる。格好悪いからだ。そういう時に決まって、「俺はこれをやるために生まれてきたんだ」とさも悟った風に語る。
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