2月11日
昼夜逆転の生活となっている。ここ三週間くらいずっとそうだ。直そうと思ってもなかなかできるものではない。
どうしてこうも生活習慣が乱れたのか、その理由は分かっている。深夜にしか小説を書けないからだ。
夜は頭が少しおかしくなる。これは誰でもそうだ。俺は、その馬鹿になった頭がなければ小説を書くことができない。
もしも昼に筆を執ったとしたら、おそらく俺は一文字も書くことができない。直喩暗喩、もしくは隠喩、文章構成と進行、すべてクサいものに見えてくる。文章は全部陳腐に見える。話としてもおもしろくない。主人公がふわふわしすぎている。人格の決定ができていない。周りの人物との関係性が見えてこない。そもそも設定が曖昧。
そういうものを、とりあえず夜は受け入れてくれる。どれだけ話が面白くなくて構成がぐちゃぐちゃでも、夜の間だけはそれは芸術的なものに見える。
次の日の昼過ぎにそれを見返して鳥肌が立つのは別のはなしだ。
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