2月7日

 ネット上でレスバトルをすること以上に無駄なことはない。そして、それを眺めることももれなく無駄である。俺は今日一時間を無駄にした。


 政治について議論をしているスレッドがあったから、暇つぶしにと思って覗いたのが運の尽きだった。ちなみに、俺は政治に全く興味が無い。


 そもそも、奴らは論点が噛み合っていないのだ。ある人がAについて話しているのだとすると、それにレスする人はA+やA-について言っていたりする。ひどいときにはBだったりする。噛み合っていないのに、それにお互いが気付かず、無益な言い争いをするのだ。全く時間の無駄である。


 さらに、ネット上で言い争いをすることで、何か変革が訪れるのだろうか。訪れないとは言い難い。現に、チュニジアのジャスミン革命においてはフェイスブックが多大な影響力を発揮して見せた。

 しかし、ツイッター上で行われているしょうもない言い争いがそのような大きな変革をもたらすとは考えられない。口論しているのは所詮、暇なネトウヨとおっさんとヒステリックな左翼だけだからである。そのほかの大多数の人々は、それを痛々しい目で見たり、何も見なかったかのようにそっとしておいたり、もしくはそういう人をブロックして自分のタイムラインを平和にしようとするだけだ。


 国家を動かすのは大多数に属する国民でなければならない。これは民主主義の基本原理であるし、多数決主義の根幹である(俺は~主義という言葉が嫌いだからあまりこういう言葉は使いたくない)。

 ならば、そういう人たちを動かせない議論は無駄だし、何の生産性もない。


 とどのつまり、レスバトル厨は己の浅薄な知識を自慢げに敵対勢力にぶつけ、それで満足している、時間を無駄にしていることにも気づかない愚かな連中であるということだ。


 その愚かな連中に対して、こうして一日の終わりに愚痴を連ねている俺も、自分の時間をしょうもないことに使っているのだから、十分愚かであるのは言うまでもない。

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