第13話 修ちゃん
アパートの一階下に、康子ちゃんと修ちゃんという兄弟が住んでいた。修ちゃんは私より年下で、無類の生き物好きだった。
ある時、アパートのあちこちの部屋に「はつかねずみ」が出没するようになった。晃子の家にも出て、後からピアノの中に巣があるのを発見したことがある。修ちゃんが飼っていたのが逃げ出した、とのもっぱらのうわさだった。
その後、修ちゃんは、夜店で30センチもあるトカゲを買った、と見せてくれた。千円で買った、と言っていた。当時の千円は相当なお金だった。
何を餌にしていたのか、よく覚えていないけれど、あまり思い出したくないものだったことは確かだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます