第20話 ロックスター
あの遊び人のアダムも魔王戦では、
勇者LV100にしていた。
しかし、
派生の職業は無かったと言っていた。
それが、吟遊詩人には存在したのだ。
もしかしたら、沢山の職業に就いてきたからかもしれない。
どうやら相当レアな職業みたいだ。
吟遊詩人レベル100と遊び人レベル30以上、糸奏術士レベル30以上、
バーテンダーレベル30以上で、取得可能らしい。
絶対世界でも二人と居ない筈である。
なぜなら、殆どメイン職として戦わない、
職業ばかりだからだ。
その名も『ロックスター』である。
武器はギターらしい。
いやいやギターじゃあ戦えねぇよ!
ーーネタ職じゃあないだろな?
信じてるぞ!
しかも、前衛OKらしいーー俺の歌を聞け〜で敵が倒せるのか?
いやいやそんなアホな話はない。
次は仕込み刀付きギターを、
特注で作って貰おう。
魔王討伐時、
仕込み刀付きハープを作れと、
楽器屋に無茶を言った。
楽器屋の店主は武器屋の主人と随分試行錯誤をしていた。
手紙を出して、
あの楽器屋にまた注文を出そうと思う。
あの楽器屋は優秀である。
何故ならあの楽器屋が作った、
仕込み刀付きハープは一度も、
壊れていないのだからな。
下記は現在のユウトの着いてる、
職業である。
メイン職 吟遊詩人LV100
サブ職1 死奏家LV95
サブ職2 暗殺者LV95
サブ職3 賢者LV90
サブ職3はキックキラーだったり、
賢者だったり、遊び人だっりと、
日によっていろいろ変えている。
今後はロックスターを育てようと思う。
歌は世界を救うのだから。
まぁ吟遊詩人もそうであるが、
楽器使いの職業はLVを上げて、
うまく演奏出来て初めて、
バフの曲の様な特殊技が身につく。
ロックスターも同じなのだろう。
ギターを練習しつつ、
レベルが上がるのを待とう。
はやく、俺の歌を聞け〜がやりたいものだ。
一週間後、手紙を受け取った楽器屋は渋い顔つきをしていた。
またあいつ無茶言いやがるという顔だ。
困ったものだと思いながらも、
世界の平和の為らしいので、
取り掛かるしかない。
あれ? 魔王って討伐されたような?
武器屋の親父も不思議がっているようだ。
とりあえず弦を留めている、
細い部分から剣を出すのは無理なので、
右側の丸く大きな部分の外側から、刀を出し入れするしかないという意見で一致した。
更には刀の鍔はつけられない。
恐らく演奏中に出っ張りが邪魔になるだろうから。
まぁハープから仕込み刀を作るよりかは大分楽である。
ハープのどこに刀を入れるのか随分試行錯誤した覚えがある。
斜めの方か、とっての縦の部分かで音楽屋と武器屋は意見が分かれたが、
武器屋の意見を取り入れて、縦の部分に取り付けたのだ。
問題は、ロングソードが良いという馬鹿な注文だ。抜刀しにくいぞと伝えたい。
なぜなら、ギターはハープと違い、
手に持つ楽器である。
更には右側に殆どの重みがある楽器なのに、
右側から刀を抜かなければならないのだ。
ユウトはギターから仕込みロングソードを
どうやって抜刀するつもりなのだろうか?
抜刀するのに一回転回るのだろうか。
まぁ考えても仕方ない。
注文通りに作るしかないのだ。
最終的には使用者のやり方次第だろう。
こうして、楽器屋と武器屋は共同で仕込み刀入りギターを製作していった。
製作期間三か月を経て、
遂に、ユウトの元に仕込み刀入りギターが届いた。ユウトはワクワクしながら、
キラキラ光るメタリックなギターを練習する。
なぜならもうすでにロックスターのレベル30を超えているからだ。
ユウトのギター練習の曲はもちろんダークネスオブファイアーからだ。
更に二か月のギター練習期間を経て、
取得した特殊技を理解したユウトは驚愕の表情になる。それはそれはとてつもない特殊技であったのだった。
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