第12話 ユウトの職業


 ユウトはアダムの屋敷に入り浸ってるーーアダムが離してくれないのだ。

合コンやパーティの幹事としてユウトが好評だった。

アダムは悪友が出来て嬉しそうではある。


 ユウトは毎晩転職おばば様の遺品である、

水晶で自分の付いた職業を見るのが日課だ。

水晶を見るとニヤけがとまらない。

自分の人生の証の様なものだからだ。

下記が現在のユウトの職業である。


 ユウト 種族 人間 

HP85

MP85

メイン職 吟遊詩人LV85

サブ職1 死奏家LV80

サブ職2 暗殺者LV80

サブ職3 キックキラーLV32


転職候補一覧

前衛 拳闘士LV49 サマーソルトLV30 戦士LV30

中衛 糸操縦士LV30 忍者LV30

後衛 賢者LV80薬術士LV40 弓使いLV30 僧侶LV30

ユニーク バーテンダーLV30 神官LV1 遊び人LV1




 今まで転職するのに、

転職おばば様に転職して貰う必要があったが、神官の職業と水晶があれば、

自分で好きに転職できる。

しかしこんなに職業があると、

武器や防具や服が嵩張って仕方ない。



 通常は職業は一つしか設定できないが、

じっちゃんの形見ーー堕天使の首飾りを付けている桐斗はサブ職を三つまで設定出来て、

経験値もサブ職まで行き渡る。

(※経験値は分割されるから、

つけるとLVは上がりにくくなる。)



 ユウトはまだ見ぬ新たな職業に出会いたかった。

たまにLV30になれば、上級職が出てくるのだ。例えばサマーソルトLV30→キックキラー


 そして奇跡的に複数の職業をLV30以上にすると死奏家のようなレア職が出てくる。

だからユウトは遊び人以外の全ての職業を最低LV30にはして来た。


 基本的に見た目はメイン職に準ずる。

だから二度と坊主の拳闘士はメイン職に置かない。サブ職をつけると、

メイン職のままサブ職の技が使えるようになる。



 メイン職は基本LVの高い職業をつけた方がHPやMPが高い数値になるーーHPやMP=メイン職のLVであるからだ。



 だから魔王討伐で新たな仲間が来た時は、

有無を言わさず、自然公園でLV上げをさせた。

LV65以下で魔王軍との戦いに使わない!

ボス戦なら最低LV80以上からだ。

そんなルールまで作ったのだ。


 ここまで聞いたらいかにバフやデバフが、

この世界で有効がわかるはずだ。

最高HP100までのこの世界で、

クリティカル一発で下手したら瀕死だ。


 吟遊詩人のステータスupの曲は、

全部のステータスが三割upである。

そしてHP徐々に回復の曲は毎秒一のHPが回復する。

更にデバフの曲は敵のステータス三割減である。


 ボス戦には必ず必要である。

魔王がまずユウトを狙った意味がわかるばずだ。

バフとデバフは卑怯だぞという魔王の心の声が聞こえてくる様だった。


 吟遊詩人に仕込み刀を持たせたら、バフにデバフ、攻撃、回復とオールラウンダーな戦士になる。

吟遊詩人が捨て職などという輩は、

本当に見る目が無いーーユウトは吟遊詩人に誇りを持っていた。

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