第41話災禍への備え
【レベルアップ】
【レベルアップ】
【レベルアップ】
【レベルアーー】
【レベルーーーー】
《鬼王の魂: ガントレット》を入手しました
《鬼王の魂: 槍》を入手しました
このダンジョンでアスマディアと模擬戦をしている。
そこからダンジョンのボスに挑んだ。
雑魚を沢山倒したわけでもない。
しかし真のレベルは5つも上がっていた。
(確かにかなりキツかった。キツかったけどそれ止まり。シングルナイトと同じSランクモンスターなのになんでこんなに簡単に倒せたんだ?)
疑問に思いながらボスモンスターからドロップした武具を拾う。
(一応…ランクアップ試験で紅葉さん達と戦ったから格上になれた……のかな?)
自己解決すると声が掛かる。
「主、ドロップ品は……槍とガントレットですか?」
「うん、ガントレットは普通に防具として使えるからこれから着けていくつもり。殴った時に多少は痛みも軽減されるし」
苦笑しながら答える。
「この装備の名前についている《魂》ってどういう意味か分かる?武具なんだからわざわざ《魂》って付ける必要ないはずなんだけど……」
真はデルガに謎を問う。
「それですか。その《魂》とついている武具は心の中で念じるだけで瞬時に現れる優れた物なんです」
「どういう事だ?」
「まず主の魔力に慣れさせる必要があります。主の魔力を2つの武具に流し込んで下さい」
デルガの指示に従い真は魔力を《鬼王の魂: ガントレット》と《鬼王の魂: 槍》に注ぎ込む。
ある程度注ぎ込まれると淡く光り、粒子となって真の体の中に入っていく。
「おわっ?!え?入って来た………」
「おめでとうございます主。これでいつでもその2つの武具を呼び出せるようになりましたね!」
若干はしゃぎ気味にデルガは喜び、アグリードは離れた所で嬉しそうに頷いていた。
アスマディアは興味が無いのか短剣を磨いている。
「呼び出す時には多少魔力を込めて呼ぶのがコツです」
コツを教わった真は早速声に魔力を込めて呼び出す。
「来い《鬼王の魂》」
叫ばずとも力を込めて武具を呼び出す。
すると、輝く粒子が胸から溢れ出て腕を覆うほどになると先程見たガントレットに変わる。
槍は目の前で形作られた。
「おっと!」
空中で形作られた槍は完成すると思い出したかのように地面へ向けて落下する。
しかし真が慌ててキャッチする事で落下を防いだ。
「この武器なんだろ。一般的な槍って言うより……ランス?デルガなんとなくニュアンスで伝わらない?」
「安心して下さい。主の言いたい事はしっかりと伝わっていますよ」
(短剣のスキルは習得した。長剣の類いは何故かまだドロップしないからほっとくとして、次スキル習得するなら……)
次のやる事を決めた真はアグリードに声をかける。
「アグリード」
「何でしょう」
「次に習得する武器スキルは槍にするよ。短剣は超接近戦だから少しでも距離を取れる槍の戦い方も学びたい」
「お任せ下さい。超一流とまでは行きませんが一流程度までは教える事が出来ます」
「凄い自信だね、ありがとう頼りにするよ。スキルを習得したらデルガやアスマディアとの実践練習に移行って感じで行くけどいいかな?」
「私は構いません。私が全て教えられればいいのですが……主、他に教えられる事はないでしょうか!」
やけに迫ってくるデルガを押し除けるとアスマディアにも確認する
「構わん。デルガ様に命令されれば逆らえない身だ。ならばとことんまで貴様を鍛え抜いてやるつもりだから覚悟をしておけ!」
アスマディアは教官気質なのか少し情熱的になり真に宣言をした。
「アスマディアはいつ頃、他の悪魔族が侵攻してくるか……分かる?」
真の何気ない一言が空気をピリつかせる。
デルガやアグリードは念のために動きを止めて真の側による。
アスマディアは真に近づきただ一言。
「約1年後、もう時間は無い。人間側の戦力は見た限りクソだ。俺は索敵が得意だからこの日本という国で調べた事がある。半径600キロほどを調べた限り下級貴族レベルが5人上級貴族レベルはゼロ。他の大陸にも行った事があるが上級貴族レベルは2人だけだった」
「は?!日本以外にも行った事あるのかよ?!」
「初耳だなぁアスマディア?」
真はシンプルに驚いているがデルガの顔には多少怒りの色が見て取れた。
「アスマ、旅行ですか?」
普段怒らないアグリードでさえほんの少しアスマディアに詰め寄っていた。
2人に暴力を振るわれると敵わない事を知っているからか全力で否定する。
「旅行なのではない!!まだお前らと会う前の話だ!あちら側に言われて偵察していた時に気まぐれで魔法探知をしたんだ!!」
(大陸……中国やアメリカか?)
考えながら真はアスマディアを見つめる。
そんな真を訝しげに見つめ返すと反応が返ってくる。
「日本には下級貴族レベルが5人だったか?上級貴族になれそうな奴は何人程だ?」
「
「ちなみに俺は?」
「下級貴族より5歩劣っている」
「ごほっ?!」
真は自分のレベルではなく練度の上がり具合からして下級貴族程度はあるだろうと思っていただけにショックを受けた。
そのあと何度か家族漫才をやりながら家に帰る。
「見つけたぜぇ……デルガァァ」
ネットリとしかし絶対に離さないという意思を感じる声が
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