大切にされたければ相手を大切にしろ

 ある所に嫁と姑が居た。嫁と姑はたいそう仲が悪く互いに殺してやりたいと思っている程だった。

 そこである日嫁がお医者さんに相談する。

「姑を殺したいので毒薬を処方してください」

「良いですよ。ただいきなり殺すと怪しまれるので毎日少しずつ料理に毒を入れて下さい。それから死んだ時に怪しまれないようにそれまでは優しいフリをして下さい」

嫁は言われた通り、毎日料理に少しずつ毒を入れ、姑には優しく接した。

 すると姑も(案外悪い嫁じゃなかった、これからはもっと優しくしよう)と思い、二人はだんだん仲良くなった。

 その時、嫁はふと思い出した。毒薬の事を。姑の体に蓄積された毒が姑を殺しはしないかと、不安に思った嫁は一目散に病院に行き医者に訪ねる。

「もしかして姑はこのまま死んじゃうのでしょうか?」

すると医者は笑いながら言った。

「大丈夫、あれはただの塩ですから」


 これはチベットかどこかの昔話らしい。そう言えば週刊ストーリーランドにもこんな話はあったと思う。まあ、大切にされたければまずは自分から、という事である。

 自動販売機ですらまずはお金を入れるのだから。お金も入れずにただ商品が欲しいとごね続けるのは止めよう。

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