第188話 会議の後で

尾張国・三河国の2つ国を手に入れて管理体制も整えたので、初めての執行部の会議を実施した。


参加したのは、俺と帰蝶と下記の12人だ。


■尾張国統括

大内義隆


■三河国統括

伊達稙宗


■2国全体の事務方責任者

相良武任


■相談役

斎藤道三


■大将(いくさの総指揮)

*将軍的な役割

内藤興盛、三好政長、

陶晴賢、冷泉隆豊


■軍師

山本勘助、真田幸隆、

明智光安、竹中重元


ついでに小姓達も、会議の発言権はないが会議室内で雑用をしながら、将来の勉強と護衛を兼ねて立って状況を見守る。


小姓も将来の幹部候補を選抜して、俺の知ってる史実で織田家の将来の幹部を中心に刷新して下記の7人に替えた。


■小姓

池田恒興20歳、

木下藤吉郎19歳、

前田利家17歳、

佐々成政20歳、

丹羽長秀21歳、

松平元康13歳、

竹中半兵衛12歳


史実で織田家の幹部となる林秀貞42歳、柴田勝家34歳、佐久間信盛28歳、明智光秀28歳は、年齢的に小姓にしては歳を取り過ぎてるし、2つの国全体の事務や、大軍の指揮、軍略の知識等の経験が不足してると判断して除外した。


まあ、林秀貞と柴田勝家は領地持ちの城主だし、佐久間信盛と明智光秀は近臣としていくさで手柄を立てるまで、暫くは頑張って貰おう。


しかし、史実の織田家以上の実力者が揃っているし、今後も増える予定なので埋もれてしまうんじゃないかとすら思っている。


最後に何故か俺の後ろには鶴姫が立っている。護衛をしているつもりらしい。


と言うか、帰蝶の目を盗んでエッチする気なんじゃないかと疑ってしまう。



会議は領地の状況報告や全体の収益状況などを聞いた後、今後の方針や計画を発表し、認識を共有し順調に終了した。


全体的な大きな方針は美濃攻略だ。美濃攻略については細部の意識合わせを行った。


会議の後、お茶を飲みながら雑談になる。斎藤道三や伊達稙宗、山本勘助達は焼酎を飲んでるけどね。


「ところで、織田家ではグリフォン、松平家ではゴーレム、今川家には天狗の守護獣がいたけど、伊達家・大内家・斎藤家にも守護獣はいるのか?」

俺は素朴な疑問を投げ掛ける。


「ああ、あれだ。伊達家と言うよりは守護を守る神獣的なヤツだ。伊達氏には大崎氏より奪った地竜がいるぞ。息子に奪われたけどなぁ」

と伊達稙宗が言うと。


「そうだなぁ。土岐氏の守護獣は俺が喰っちまった。あはは」

と斎藤道三。


晴賢隆房、麿の水竜はどうなったかのう」

と大内義隆が陶晴賢に尋ねる。


「義隆様、私名は晴賢ですよ。守護獣の水竜は、義隆様の養子だった義長様が引き継いだはずですが、恐らく毛利元就に奪われたでしょうね」


「隆房で良いのじゃ。そうかぁ、水竜は元就に奪われたのかのう」


陶晴賢の名前なんてどうでも良いんじゃねえの。


「ふ~ん、と言うことはグリフォンも最初は斯波氏の神獣だったのか? 長秀」

俺は会議室内を見回したが織田家の年長者がいない事に気付き、丹羽長秀に尋ねた。


「その様に聞いています」

と長秀が答える。


「信行はグリフォンを買ったって聞いたぞ」


「多分、斯波氏にお金を渡して譲って貰ったのだと思います。信秀様も清洲織田家からお金を出して譲って貰ったと聞いています」


ほほう、長秀は良く知ってるなぁ。


「ゴーレムも元々は吉良氏のものだったと聞いています」

と松平元康が言う。


ふ~ん、そうなのかぁ。


「ところで、ゴーレムって獣じゃないだろう。生きてもいないし、操ってるんだよな」


「その通りです。魔方陣で呼び出して操る感じです」


「何だか硬い石みたいな土で出来てたけど、固さの調節は出来るのか?」


「いやぁ、調節は出来ません。誰が呼び出してもあの硬さです」


「そっか。三河攻略の時に思ったんだけど、鎧を着けたら良いんじゃねえか?」


「鎧ですか! その発想はなかったです。ですが、専用の鎧を作ると費用がかかると思いますが………」


「素材はいっぱいあるから心配無用だ。んじゃ今度やってみっか。ところで、誰でも操作出来るのか?」


「召喚した者だけが操作出来るのですが、召喚は適性がありますので、誰でも出来るものではないです」


「よし、それも試してみよう。兵士で適性がある者を集めて、ゴーレム部隊を作るのも面白いな」


「成る程、ゴーレムを神聖視する吉良氏や松平氏では出来ない発想ですね」

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