第187話 尾張国の管理

さて、尾張国の統治の件だが………。


前に信光叔父に「尾張一国を任せても良いよ」って言った事があるので。


「信光叔父さん、尾張一国を統括してみる気ある?」

って信光叔父に聞いたら。


「い、いや。儂より適正が高い家臣が沢山いるだろう。流石に彼らを管理するなんて、今の俺の実力では自信がないな」

と頭を掻いていたので、信光叔父は郡の統括をして貰う事にした。


そして尾張国は予定通り内藤興盛に統括して貰おうと思っていたのだが………。


「信長、麿が天下人にしてやるのじゃ。ど~んと任せておくと良いのじゃ」

と何故か大内義隆がやる気をみせている。


相良武任にこっそり聞いてみたら。

「陶晴賢のヤツが戻って来て、勘合貿易船でお目当ての物も手に入れて気分が良い様で、更に信長様の快進撃を目の当たりにした事で、昔、義隆様が諦めた、天下人の夢を信長様が実現しようとしているのを見て、応援したくなったのではないでしょうか」


ふむ、悪くはないね。


内藤興盛にも尾張国の統括の話をしたら、

「いや、私よりもやる気の出した義隆様の方が適任かと存じます」

と言うので、大内義隆に尾張の統括を任せる事にした。


あの巨体は居るだけで存在感があり、迫力があるからなぁ。逆らえるヤツは少ないだろう。


そして、郡の統括は美濃攻略も考慮して、各郡の統括を下記の者に任せる事にした。


尾張国統括 :清洲城代・大内義隆


葉栗郡統括 :山崎城代・佐々政次

丹羽郡統括 :小折城主・生駒家長

中島郡統括 :野府城代・平手政秀

春日井郡統括:品野城代・織田信光

海西郡統括 :荷之上城代・弘中隆包

海東郡統括 :勝幡城代・前田利久

愛知郡統括 :熱田羽城主・加藤順盛

知多郡統括 :緒川城主・水野信元

長島統括  :長島城代・滝川一益


美濃を攻略する布陣だ。城代は俺の領地の城を俺の替わりに統括する者。城主は自分の領地に城を持つ者の事だ。


山崎城、野府城、勝幡城は西美濃に近く、小折城は美濃南部に近い。


品野城は信濃国との国境に近いので、武田信玄や信濃の豪族遠山氏からの防衛強化の観点から信光叔父を城代にした。


清洲城城代を大内義隆に任せる理由は、美濃国に本格的に侵攻する為に、美濃に近い場所である小牧山に俺の新しい城を築城するからだ。


と言っても城は直ぐに築城出来るものではないので、暫くは清洲城にいる事になる。


その間、美濃に侵攻しないで黙って待つつもりはないので、清洲城から比較的に誓い西美濃を攻略するのだ。


西美濃には美濃が誇る西美濃三人衆がいるので、簡単に攻略出来るとは思っていない。


計略担当である山本勘助と真田幸隆、新しく加入した明智光安と竹中重元の4人で西美濃攻略の作戦を練って貰っているのだ。


斎藤道三の話では、明智光安と竹中重元は軍師としてかなり使える様なので、乞うご期待だ。


因みに織田信賢を倒して奪った岩倉城は、取り敢えず元大内家の家臣である江良房栄を城代とした。

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