第11話 伊賀三大上忍

俺達は戸沢白雲斎と果心居士に連れられて、百千丹波がいる集落に着いた。


同行者は増えて一緒にいるのは俺を除くと、戸沢白雲斎、果心居士、滝川慶次、猿飛佐助、百千三太夫、石川五右衛門の6人になった。


猿飛佐助と石川五右衛門が仲間になったのは、とても嬉しいし心強い。


百千丹波の集落に着くと百千丹波の屋敷に招かれて、百千三太夫が事情説明をしてくれたが……。


「事情は分かりました。三太夫様からいただいた話で恐縮ですが、失礼ながら吉法師様は尾張の地方領主の嫡男。現在伊賀の里は六角様が統治しておられるので、六角様を打倒する事は難しいと思います。今の状況で六角様を裏切って里の者を危険にさらす事は出来かねます」


もっともな意見だ。俺が里の長でもそう言うだろう。


「もっともな意見だと思います。今すぐ反乱を起こす事は俺も望んでいません。俺は20年以内に尾張国を統一し美濃国を手に入れます。その後、近江国を侵略するので、その時に内応して貰いたいのです」


俺が百千丹波にそう説明する。


「承知しました。尾張と美濃の2国を統治出来ればそれも可能でしょう。その状況になれば是非もありません」


「有り難うございます。その時はよしなにお願い致します」


「承知致しました。三太夫様が連れてこられて、果心居士様と戸沢白雲斎様の手助けがあればそれも可能なのでしょう。我が里からも1名派遣致します。20年後に内応するならば若者の方が良いでしょう」


百千丹波はそう言うと手を打つ。


「才蔵!」


百千丹波の前に霧が現れ、中から人が現れた。


「霧隠才蔵ここに参上つかまりました」


おお!! 霧隠才蔵! キター!!!

でも子供だ、若すぎるな。俺と同じぐらいの年か?


「才蔵は我が里の若者の中で随一の腕が立つ子です。きっと吉法師様の役に立ちますゆえ、お側に置いてください」


百千丹波は俺にそう言った後、才蔵に命令した。

「才蔵、お主はここにおられる吉法師様に仕えなさい」


「御意」

才蔵無表情で返事をすると俺を見た。


「才蔵と申します」

才蔵は無表情で俺に名をつげる。クールな子供だった。


才蔵も加えた俺達は、百千丹波の里を後にして、藤林長門の里に行った。


藤林長門も百千丹波とほぼ同じ反応だったので、近江攻略の際に助力して貰う事を約束した。


藤林長門の里からも1名俺に仕えて貰う事になった。その者は中忍の伊賀崎道順。10代だが凄腕の忍者らしい。


その後、服部半蔵にも会った。服部半蔵も概ね百千丹波と藤林長門と同じ反応で20年後の事を約束した。


因みに服部半蔵からは忍者の派遣は無かった。……残念。


百千三太夫と戸沢白雲斎はここで帰る事になり、俺達は一旦那古野城に戻る事にした。


しかし錚々たるメンバーが集まってくれた。


果心居士、前田慶次、猿飛佐助、石川五右衛門、霧隠才蔵、伊賀崎道順。


那古野城戻ると数日後、飛び加藤の加藤団蔵も加わり、より一層強力になった。


饗談、滝川一益、猿飛佐助、石川五右衛門、霧隠才蔵、伊賀崎道順、飛び加藤の忍者達には尾張国とその周辺国の情報収集と人材発掘を指示し、俺達は日々の鍛練を行う。


慶次は甲賀出身だけど剣豪枠で一緒に鍛練だ。


そんなある日、果心居士に剣豪の人材を集める為、また案内して貰う事にした。


池田恒興と慶次が剣豪と聞いて同行を切望するので、同行を許可した。


と言う事で果心居士、俺、恒興、慶次の4人で剣豪獲得の為に出発した。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る