第7話☆苛立つ魔女

「お師匠様は可愛い娘には甘すぎるっ。あのときだって──帰ったら何を食べようかな~」

チビのお師匠様を見るあの瞳を思い出すだけで。キィー、ギリギリと歯ぎしりがとまらないメノッサ。

廃れた街が小さく見え、肩に提げた小さな鞄から小さな瓶を取り出し、陽ざしを当てる。何の変化もない瓶。瓶の中から小さく音が鳴るだけで、気になって仕方ないメノッサ。

届けたところで、活気が戻るわけないのに。こんな物がそんなに大事か。

あのいけすかないのに頼む依頼なんて、なんでも屋みたいな依頼が多い。

断りたいが報酬が高額で、断ることができない。

住人の態度が気に入らない。万が一、手をだそうものなら、お師匠様に会うことすら叶わなくなる。それは避けたいところと考えるメノッサ。

「はぁー。憂鬱。どいつもこいつもっ、調子に乗りやがってぇー」

メノッサは、苛立ちを抑えず、叫び続ける。


メノッサが、目的の廃れた街に降り立つと──。



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