激闘!魔法学校入学試験!
前回までのあらすじ!
魔法学校入学試験が始まったよ!
バトルロワイヤルが始まったよ!
シェリルとの一騎打ちだよ!
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「ついに決着をつける時が来ましたわね…」
「そうですね。残ったのは…私達だけみたいですし」
周りを見れば屍のように倒れ伏した受験者たちがあちらこちらにいる。
…倒れてるだけよね?
ほんとに死んでないよね?
まぁいいか。
とにかく立っているのは私とシェリルだけ。
試験としてこれはどうなのかって思うけど…
ロン試験官曰く
『お前ら幼馴染で一騎打ち?周りは全滅?んー面白そうだからヨシ!』
とのことだった。
それでいいのか?試験官。
まぁ別にいいならいいんだけど…。
「試験官の許しも得たことですので早速やりますわよ!サンダーショット!」
シェリルは連続でサンダーショットを飛ばしてくる。
決着も何も遊びの模擬戦は毎回私の勝ちなんだけど?
私の方が強いってことじゃないの?
なんてことは口に出さない。
「あぶなっ!消滅!」
《スキル:消滅を発動します。》
間一髪のところで消滅を使って魔法を消す。
危なかった…もう少しで直撃するところだった…。
しかし消滅は直撃するとシェリルが危ないしやめとこうか…。
ここはまずは小手調べってことでとりあえず抑えめに行こう。
「今度はこっちの番です。エア!」
今度は私がエアを連発する。
「風魔法ですの!?サンダースラッシュ!」
シェリルは私が風魔法を出したことに一蹴驚いていたものの
冷静に判断して雷の中級魔法で相殺する。
「流石…一筋縄ではいきませんね…」
普通の魔物とかだったら確実にこれで沈むと思うんだけど…
流石幼馴染ってところか。
「ならこれはどうです?ウォーターカッター!」
水の刃を何個も作り出して攻撃する
「しつこいですわ!…母なる天に抱かれし雷の魔力よ。我に力を与えよ!
ライジングテンペスト!」
しかしそれを応用の雷魔法で全て掻き消した。
「やば…」
これはまじでやばい。
たしかライジングテンペストは雷の応用魔法だ。
私のスキルでどうにかなるかどうか…
あれを防ぐスキル…
水刀で何とかする…?
いや…水は電気を通しやすいから駄目だ。
どうする…?
「よそ見をしていたら感電しますわよ!」
対策を考えているとシェリルが雷魔法を纏って突っ込んでくる。
しかもかなり素早いスピードで。
「まだまだ行きますわ!」
「ちょっ!?」
連続でライジングテンペストを発動してくる。
「ちょっと…疲れましたわ…でも…休むわけにはいきませんわね。
相手はあのアリスですもの…」
魔力切れなのかシェリルの動きが少し遅くなる。
「魔力切れですか?
計画的に打たないからそうなるんですよ。」
そう言って私はエアとウォーターを同時に発動する。
「なんですの!?」
シェリルが驚いているがまだまだこれだけではない。
「ウォーターサイクロン」
エアとウォーターを合体させて巨大な竜巻を発生させる。
咄嗟に思いついた魔法だから威力は分かんないけど。
これでうまくいってくれると助かる。
「流石アリスですわ…!けどここで負けるわけにはいかないですわ!」
そう言ってシェリルは突っ込んでいく…
がしかしあっけなく吹き飛ばされた。
「やっぱり…アリスには敵いません…わ…バタ」
ウォーターサイクロンが直撃したシェリルは地に倒れ伏した。
「えっと…勝ちました」
そう言うとタイミングを見計らったようにロン試験官は移動してきた。
転移魔法で。
「おー。お疲れ。」
そう言ってロン試験官は私の頭にポンと手を置く。
これは労われてる…ってことでいいのかな?
というか試験の時と若干態度が変わってるような?
「…なんか優しくなりましたね」
「あー。俺、あーいう試験の時になると性格かわるらしいんんだわ」
なにその設定。
なんかよくわかんないけどかっこいい。
「とりあえずお前は合格だ。筆記の結果も問題ない。文句なしの首席だ。」
首席ってあれだよね。
一番ってことだよね。
そこまでうれしい感じはしないけど。
「首席合格って…何か徳があるんですか?」
「ん?そうだな…あるといえばある」
「それは?」
「まず入学式のスピーチだな」
ええ…絶対めんどくさいやつだ…
これは他の成績上位者に押し付けよう。うんそうしよう。
「他は?」
「次はな…学食が無料になるんだ!
まぁこれは成績上位者10名までだから1位の特権じゃないけどな」
それはあとで説明するやつでしょ。
「じゃあなんで言ったんですか。後はないんですか?」
「ラストにすげぇのがあるぞ?なんとなんとなぁ!神器がもらえるんだ!」
「神器?」
神器って言うとあれかな?
神様が作ったとかいうものすごい武器。
ラノベとかアニメとかに出てくるあれだよね?
マジで貰えるの?
アニメとかだと神様にもらえたり、神殿の中に厳重に保管されてたりするけど
「ほんとにもらえるんですか?」
「ああ。おおマジだぞ。こいつもここで首席になったときに貰ったんだ」
そう言って背中に背負った杖を叩く。
たしか魔王を倒したときにも使ってたっていう杖だ。
「それ、神器だったんですね。」
「おうよ。ヘカータ様の加護が付いてる最強の杖だ」
「それで魔王を倒したんですよね。」
「おう。お前もいつかそうなるかもな」
「今は異界の勇者様がいるじゃないですか。あちらにお任せしますよ。」
そのために勇者が召喚されたんだからあっちがやってくれないと困る。
私を巻き込まないでほしい。
「ははっ!そりゃそうだ!復活した魔王を倒すために勇者が召喚されたんだからな
…でもここだけの話、成績優秀者から一人魔王討伐に派遣されるらしいぜ」
「試験官がそんな話していいんですか?」
それかなりの機密情報な気がするんだけど?
あとで王様にとやかく…ってああ…
王様、クソ野郎だからそんなチンケなことは聞きもしないか。
「だから言ったろ?ここだけの話だって。」
「はぁ…」
私が周囲に話すとか思わなかったのだろうか?
まぁ話しても得になることはなさそうだから黙っておきますけどね。
「おーし!試験は終わりだ!気絶してるやつは転移魔法で運ぶぞ!」
そう言いながらロン先生は手を叩くが誰一人として目を覚まさない。
まぁ…あの激闘だったし…
仕方ないよね…。
半分は私とシェリルのせいだと言えなくもないけど。
「よーし!行くぞ!」
そう言ってロン試験官は杖を地面に突き刺し、魔法陣を展開する。
そして次の瞬間、教室に移動していた。
気絶した人たちは床に倒れ伏している。
「さて試験は終わりだ!みんな、起き上がり次第帰ってくれ!」
そう言って、ロンさんは転移魔法で消えていった。
「私も帰りますか…よっと…」
私は今だ気絶したままのシェリルを背負って帰った。
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