第4章 第4話
多少の抵抗は予想していたが、所詮は
「ここを守っている人間は全員倒したし、この子も抵抗はしなくなったみたい。あとはセカンドの中身を引っ張り出すだけね、ファースト」
「そうだな。この扉、物理的に破壊することは可能であろうが、時間がかかる。
「まかせてちょうだい」
後ろを第四機神に任せ、
最初に生まれた第五までの機神は、それぞれが自己修復機能と、機神以外の金属を同化する能力を有する。分厚い扉の表面の金属を同化し、己の中へと取り込み、ある程度のところで力任せに扉を開いた。
約10が経過し、ようやく人ひとりが通れる程度の隙間が生まれる。その間後ろで2度ほど戦闘が起きたが、全て第四機神単機で解決したようだ。
「待たせたな」
「そんなことないわ。人間は弱かったし、この子も暴れることなんてなかったもの」
「行くぞ」
「えぇ」
厚い扉をくぐり、部屋の奥へと進んだ先にあるのは、1体の機神がいた。
酷く破損した全身は、
「残った3機、ようやくみんな集まったわね」
穏やかな声で、第四機神が呟いた。
15年前、
その時に存在した機神は第一から第五までの五機。しかし人間との争いの
第四機神は
そして今、目の前にいる第二機神。戦闘不能になり人間たちに回収され、あらゆる研究が行われ、しかし解明することが叶わず此処へと封印された。
「もう
だからこそ、代わりのボディを用意した。第二機神のボディと同じ女性型の機神が誕生するまで、長い年月がかかった。
「
「わかっているわ。わたくしが見張っていればいいのよね?」
第四機神の問いに、頷きで返す。
振り返り、虚ろな目で立つtype
type
何度か人間を撃退しながら、3時間が経過した。第二機神の中枢にあったあらゆる情報の複製が、ようやく終了する。
一瞬が永遠のように感じられるというのは、こういうことかと理解した。
閉じていた少女の目が、ゆっくりと開かれる。視界に映るのは、元の機神type熾天使とは異なる
意識を取り戻した彼女は困惑したように眉を
「お前は、どちらだ」
「久しい、で良いのか。私からしたら数時間前に見た顔だがな。手間をかけさせたようだ、アダム」
かつてと変わらぬ尊大な口調。不遜たる物言いに、嗚呼、
「こうして言葉を交わすのは、実に15年ぶりだとも。よく帰った、
喜色の笑みを浮かべて、そう返した。
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