マイライト山脈で
アルベルト工房で購入した武器と防具は、思ったより体にしっくりくる。
さすがに
その武器も、たった1日でほとんどを壊しちまったんだが……。
防具も、フェザー・ドレイクの革鎧に
良い買い物したと思う。
現在アルベルト工房は、というかエドは、昨日俺が提案した、
実際の交渉はマリーナがやってるみたいだし、大丈夫だとは思うが、真似される可能性も考慮して、俺達の報酬となる武器を作るためっていう名目で行ってるから、買い付けも難しくはないと思う。
何とか上手くいってほしいもんだし、もし成功したら、武器も防具もその合金で作ってもらいたいもんだ。
「ま、この依頼が終わってからの話だけどな」
「何の話?」
プリムが不思議そうな顔をしている。
俺達は今、マイライト山脈の麓に来ている。
フェザー・ドレイクの生息地は、フィールから3時間ほど北に歩いた所にある森から、山頂に進むのが一番近い。
山頂へ向かうルートは他にもあるが、オークの集落があったり、物理的に突破することができなかったりする地形が連続してたりするから、マイライト山脈はヘリオスオーブでも指折りの難所になっている。
本来なら2人で行くような場所じゃなく、10人単位の討伐隊で動くことが前提の場所だが、フィールのハンターが信用できないんだから仕方がない。
足手まといどころか、寝首をかかれかねないからな。
「それにしても、綺麗な景色よねぇ。この山にオークの集落があったり異常種が現れてたりするなんて、ちょっと信じられないわ」
「まあな。とは言っても、ここにも魔物がいないわけじゃないんだけどな」
実際、俺達の足元には、オークが数匹とレイク・ビーが10匹ぐらい転がっている。
レイク・ビーは湖に住む蜂の魔物で、大きさはだいたい50センチぐらいだが、青い体色をしており、腹部に隠している毒針を使って攻撃をしてくる。
蜂らしく空を飛んではいるが、体色は保護色にもなっていて、水の中を飛ぶように泳ぐこともできる。
保護色のせいで水中じゃ視認し辛いこともあって、稀に漁師が刺されて亡くなることもあるため、マリーナのような漁師からは蛇蝎のごとく嫌われている魔物だ。
毒は獲物を捕らえるための麻痺毒で、食らってしまえば指一本動かせなくなるらしく、解毒ポーションを使うこともできなくなってしまう。
もっとも麻痺毒は厄介だが、魔力の高い人や魔物にはほとんど効果がないし、単体ではさほど強いというわけではないのでCランクモンスターってことになってる。
それもあってCランクモンスターのくせに、買取額は500エルと安いから、好んで狩るハンターも少ないんだよな。
「レイク・ビーって初めて見たけど、思ってたより小さいのね」
ビー種にはフォレスト・ビーやフェザー・ビー、キラー・ビーっていうのもいるんだが、他のビー種が1メートル近い大きさがあるのに、レイク・ビーはその半分ぐらいしかない。
これは、小さな湖や池とかが主な生息地ってことが理由らしい。
そういや確か、希少種のサイレント・ビーの討伐依頼があった気がするな。
まあ覚えてないから、遭遇したら狩るってことでいいか。
「大きかろうと小さかろうと、魔物に変わりはないだろ。それより、場所はここでよかったんだよな?」
「ハンターズギルドで聞いた話だと、この辺りでしょうね。この辺りから森が広くなってきてるし、雰囲気も変わってきてるから間違いないと思うわ」
だよな。
この辺りの森は、当然だが魔物の巣で、中腹辺りにはオークが集落を作っている。
さらに登ればフェザー・ドレイクの巣があり、エビル・ドレイクはそこにいると思われる。
アーキライト子爵の部下は、ハンターの代わりにオークの集落の調査に来ていたんだが、その集落を大きな影が襲った現場を目撃してしまった。
その影、エビル・ドレイクは集落を蹂躙し、オーク達を食い荒らし、悠々と山頂に戻っていったと震えながら報告してきたと聞いている。
もちろん希少種のウインガー・ドレイクの可能性もあるんだが、ウインガー・ドレイクの羽毛は青紫だと聞いてる。
毒々しい紫の羽毛を持つ巨体と見間違えることは考えにくいから、見間違いの線はほとんどないだろう。
そのエビル・ドレイク、ランクはG-Iに位置付けられおり、異常種ということもあってPランク相当、空を飛べることを考えると、さらに1つ上のランクになるかもと推察されている。
そもそもGランクの魔物を狩ろうと思ったら、Gランクハンターでも人数が必要だし、Pランクハンターでも単独討伐は無理だと言われている。
今のフィールにはそんな高ランクハンターはいないから、もし俺達が負けて死んだら、アミスター中のGランクハンターが呼びつけられる可能性もあるってライナスのおっさんが言ってたな。
負けるつもりは微塵もないが。
それよりも問題なのは、エビル・ドレイクが10メートル近い巨体にまで成長しているだろうことだ。
フェザー・ドレイクは1~2メートル、希少種のウインガー・ドレイクでも2~3メートルで、過去に討伐されたエビル・ドレイクは平均5メートル前後だったそうだから、かなり前からマイライトに住み着いていたんじゃないかと思う。
今回はアーキライト子爵の部下がもたらしてくれた情報だが、おそらく何人かのハンターもエビル・ドレイクを確認していたはずだし、実際、去年ぐらいにも目撃されてたらしい。
その時はいつの間にかいなくなってたとかで討伐依頼も出されなかったそうだが、その判断を下したのも例のハンターズマスター、サーシェス・トレンネルというハイヒューマンだってことだから、限りなく疑わしい話だ。
多分、去年目撃されたのと同一個体だろうな。
というかそのエビル・ドレイク、随分とハンターズマスターの都合のいいタイミングで現れてるんだよなぁ。
「でしょうね。そもそも目撃したって言ってきたのは、フィール出身のハンターだって聞いてるわよ。そのハンター達が運悪く遭遇して、相当な被害を出したのに、ハンターズマスターは一切取り合わず、それどころか別のハンターに調査依頼を出して、しかも問題なしっていう調査報告を上げたって話よね」
「だな。そのことに怒ったフィール出身の高ランクハンターが、独自に討伐隊を組織してマイライトに乗り込んだものの、誰1人として帰ってこなかった。当然ハンターズマスターの対応を問題視する声は上がったが、同じくしてフィール周辺を荒らす盗賊団が現れたことで、問題が有耶無耶になっちまった感がある」
フィール出身のハンターが1人もいないのは、マイライト採掘場の奪還依頼に失敗したことだけが原因じゃない。
フィールはマイライト山脈の麓にあるため、オークはもちろん、稀にフェザー・ドレイクが降りてくることもあるんだが、中にはそのフェザー・ドレイクを好んで狩るレイドもあったそうだ。
そのレイドにはハイクラスも何人かいて、そのうちの1人はGランクハンターだったらしい。
だがそのレイドは、エビル・ドレイク討伐に向かったまま帰って来ず、その後は外からやってきたハンター崩れどもが、フィールで好き放題やりはじめた。
そして半月前のマイライト採掘場奪還依頼で、ついにフィール出身のハンターは全滅してしまい、今に至るというわけだ。
それどころか、そのハンターに殺されたと思われる者もいるって噂があるから信じられない。
「確か、ケルベロス・ファングだっけ?」
「ああ。フィールじゃ最大規模のレイドだな。確か30人近く所属してて、リーダーもレベル40を超えてたはずだ」
その噂のハンターどもは、平均レベル30後半のケルベロス・ファングというレイドだ。
ハンターズマスターの護衛についていったレイドと協力関係にあるって聞いてるから、その時点でロクでもない連中だってことが確定している。
魔銀亭にチェックインした時に、俺達に絡んできたのもこいつらだ。
「同じ宿っていうのは気になるし、できれば早いうちに何とかしたいところね」
「まったく同感だ。あの時ライセンスを見せたのは、失敗だったかもしれないな」
俺に絡んできた女ハンターに、俺のライセンスを突き付けたんだが、そのせいで俺達のレベルとランクが、フィール中のハンターに広まってしまっている。
それ以来、ハンターどもは俺達と目を合わせようともしない。
ライセンスはライブラリーの情報の一部を写し取った物だし、偽造は絶対に不可能だから、俺達のレベルとランクを疑う奴もいない。
もちろん搦め手を使ってくる可能性はあるが、そんなことをしたら完膚なきまでに潰すだけだ。
その結果命を失おうが、知ったことじゃない。
「さて、そろそろ行きましょうか」
「だな。できれば今日中に中腹辺りまでは行っときたいな」
「そうね。野宿は仕方ないとしても、登らないと依頼達成できないし、準備も無駄になっちゃうしね」
だよなぁ。
まあいつまでもこんなとこにいても仕方ないし、行くとするか。
マイライトに登ってかなり経つが、まだ中腹ぐらいか。
麓に着いたのが昼過ぎだから、かれこれ6時間以上は経ってるか。
そろそろ日も暮れ始めてるし、さすがにこれ以上は危険だな。
丁度良く開けて見通しのいい場所に出くわしたし、今日はここで野営するか。
倒した魔物は数知れず、オークやフェザー・ドレイクはもちろん、ウインガー・ドレイクも何匹かストレージに入っている。
異常種がいると希少種が生まれやすくなるって説があるが、その説は正しい気がするな。
晩飯は、パンとレイク・ラビットの肉を使ったシチューにした。
ラビットといいながらも、鶏肉のような味がしてけっこう美味い。
レイク・ラビットは湖のほとりに生息しているTランクモンスターで、フィールではポピュラーな食材なんだが、保存には向かないという欠点がある。
俺達にはストレージングがあるから、その点は問題にならないんだが。
定番だと、干し肉とかみたいな保存食しかないんだからな。
食べ終わって食器を
先にプリムが見張りをし、途中で俺が交代するということになってるんだから、俺がいつまでも起きているわけにはいかない。
テントと言ってはいるが、実際には2メートル四方の木の箱だ。
だがミラーリングを付与されているから、3人ぐらいは雑魚寝できる広さがある。
ストレージングが使えなくても、ストレージバッグやミラーバッグがあれば持ち運びできるから、多くのハンターが好んで使っているらしい。
まあ受注生産だから、店頭では買えないんだが。
俺達もクラフターズギルドで頼んで、昨日受け取ったんだが、その時にフェザー・ドレイクの素材収集を依頼されたりもしたなぁ。
ちなみに価格は1万エルだ。
本当は獣車を買いたかったんだが、そっちはすぐにできるもんじゃないし、どうせならオーダーメイドで作りたい。
それに馬の問題もあるから、注文するにしてもしばらくは先になるだろうな。
「それじゃ、先に寝かせてもらうぞ。何かあったらすぐに起こしてくれよ?」
念のため、ソナー・ウェーブを刻印化させた水の魔石を渡してあるから、不意打ちされることはないと思うが。
「わかってるわよ」
時計を見ると、9時を回ったところだった。
2人だけで来てるから見張りは1人でしなきゃいけないんだが、これは仕方がない。
かといって徹夜なんかしたら、明日が大変だからな。
夏ってこともあって、日の出はだいたい5時ぐらいだから、交代時間は1時ぐらいか。
うん、4時間は眠れるな。
もっとも5時に行動開始するなら、プリムも睡眠時間は同じ4時間だが、俺はプリムを起こすつもりはない。
俺が先に眠れば、当然プリムが後で眠ることになる。
だが出発時間は特に決めてないんだから、俺と同じ睡眠時間じゃなくても問題はない。
むしろ男としては、女の子に無理をさせたくはないって思ってしまう。
まだ出会って1週間も経ってないないが、魅かれてるってのもあるからな。
少しぐらい格好つけたいお年頃なんだよ。
そうだ、交代するときにアイアンスピアを借りよう。
試してみたいこともあるし。
そんなことを考えながら、俺は瞼を閉じた。
Side・プリム
やられたわ……。
深夜の1時過ぎに大和と交代して眠ったのに、起きたら7時過ぎ……。
寝過ごしたあたしが悪いんだけど、大和も起こしてくれればいいのに……。
寝坊したあたしに「よく眠れたか?」って声をかけてくれたから、間違いなく確信犯だってわかってるのに、気を遣って寝かせておいてくれたことを、すごく嬉しく感じてるあたしもいるのよね……。
もしかして、実はあたし達って、互いに一目惚れだったのかしら?
……さすがにないわよね。
「それで、交代してから魔物は出たの?」
「1匹も出なかったな。おかげで試したいことに集中できたんだが、1匹も出ないとは思わなかったから、ちょっと気になってるよ」
確かにね。
野営するハンターは多い、というかハンターなら当たり前なんだけど、一度も襲われずに終わるなんてことも珍しくない。
だけどここは、マイライト山脈の中腹。
オークの集落もあるし、フェザー・ドレイクの巣にも近い危険地帯なのよ。
なのに一度も襲われないなんて、逆に何かがあるんじゃないかって気になるわ。
十中八九、原因はエビル・ドレイクだと思うけど。
だけどそれは、後で余裕があれば調べればいいか。
今は寝る前に、大和に貸した槍の方が気になるわ。
「ねえ大和、寝る前に話してたあれ、できたの?」
「一応成功した、といっていいかな。少し設定を変えた刻印化プログラムが使えたから、多分大丈夫だと思う」
そう言うと大和は、ストレージからアイアンスピアを取り出した。
あたしがザックで買った鉄製の槍で、普通の鉄槍より硬い、当たりの槍だったのよ。
武器や防具に限らず、金属製品には同じ鉄製、
もちろん当たりの商品は高くなるんだけど、稀に売り手が気がつかないこともあって、普通の物と同じ値段、場合によっては外れとして捨て値で扱われていることもあるわ。
これがいわゆる当たりってやつで、武器としてはかなり性能が高くて、信頼度も高いのよ。
逆に外れは、すぐに折れたり刃毀れしたりするから、お金の無駄遣いにしかならないわね。
以前大和が鋼?とか何とか言ってたけど、聞けば大和の世界には合金っていう、異なる性質の金属を混ぜ合わせた金属なんて物が存在してるって言うじゃない。
鉄より硬くて強くて錆びない金属とか、ハンターからしたら垂涎物よ。
まあ、
だから昨日、大和がエドに提案した合金がどうなるのか、すごく気になるし、興味があるのよ。
そのアイアンスピアに、テストと称して、大和が魔法を付与してくれたの。
「フレイム・アームズとフレイム・ランスを、刻印化プログラムを使って試してみた。幸い、少し設定をいじるだけで何とかなったし、十分実用的になってると思う」
武器に魔力を纏わせて強化するフレイム・アームズ、槍の形に収束・圧縮して放つフレイム・ランスか。
槍に付与させるわけだからその選択はわかるけど、設定をいじるってどういうこと?
「フレイム・ランスは魔力を収束・圧縮させることで、炎を槍の形にして放つだろ?それをフレイム・アームズで強化された穂先に集中させることで、さらに貫通力を増すように調整してみたんだ。同時に2つの魔法を使うより、魔力の消費は抑えてあるつもりだから、普段使いする分には問題ないと思う」
それはありがたいわね。
というかフレイム・ランスを穂先に集中させるなんて、
魔力強化の応用でフレイム・アームズっていう魔法を開発してはみたけど、さらにその先なんて考えもしなかったもの。
何でも刻印をプログラム?とかっていうので付与させたそうだから、魔力を流してイメージすれば発動するらしいわ。
一応完成っていう言葉の意味は、あたしが使うとどれだけ魔力を消耗するかがわからないからってことで、大和が使う分には問題なかったって聞いてる。
「せっかくだし、一度ぐらいは使ってみたいわね。ねえ、試してもいい?」
「もちろんだ。そのためにやってみたんだからな」
すごく楽しみだわ。
あたしはワクワクしながら大和から槍を受け取ると、ゆっくりと魔力を流す。
すると穂先が赤く輝き、真っ赤な炎が宿った。
すごくいい感じだし、なんか綺麗だわ。
「すごい……!そんなに魔力を流してるわけじゃないのに、こんなに強い炎がでるなんて……」
「魔法付与された武器はまだ見たことないから何とも言えないが、普通は違うのか?」
「ええ。この槍みたいに武器に纏わせるか、そのまま放つかのどっちかね。なのに魔力の消費がすごいのよ。それに同じ魔法を付与させた武器でも、効果が違うことが普通らしいわ。多分だけど魔法が形になってないから、余分な魔力を消費してるってことだと思う」
「なるほど、魔法付与にもイメージが大事ってことか。俺としても参考になる話だな」
刻印術を魔石とかに付与させている大和だけど、刻印術は術式そのものが完成されたものだって話だから、イメージなんかしなくても、所定の手順を踏めば、だいたい同じような性能で付与できるらしいの。
だけど魔法は、しっかりとイメージをしないと形にはならない。
これは、魔法がまだまだ未熟、良く言えば発展途上だっていう証拠なんでしょうね。
刻印術も、普通に使う分にはイメージも重要な要素らしいけど、実際に使われてる刻印術は、法律で完成されたものしか使えないって決められてるそうだから、知識面でも技術面でも、ヘリオスオーブは大和の世界に完全敗北してるってことになっちゃうわ。
「それじゃ飯でも食って、先に進むとしようぜ」
「あっと、そうね」
大和が魔法を付与してくれたアイアンスピアをうっとりと、それでいて激しく尻尾を振りながら見ていたあたしの意識が現実に引き戻された。
忘れてたわけじゃないけど、これだけの魔法が付与された魔導武具なんてほとんどないんだから仕方ないのよ、これは。
アイアンスピアに魔法を付与させた理由は、あたしが普段使いできない武器だってこともあるけど、それ以前に極炎の翼を使えば数回、下手をすれば1回の戦闘で、魔力劣化を起こして壊れる可能性が高いからなの。
実際、グリーン・ファングを倒した時に使ったロングスピアは、グリーン・ファングを倒した直後に壊れちゃったし、前報酬としてアルベルト工房で手に入れたミスリルスピアも、狩りで使ってたせいもあって、もう2,3本しか残ってないし。
ロングスピアはバリエンテを出る前に買った槍で、それなりに使っていたから、グリーン・ファングを相手にする時も反射的に選んだんだけど、あの一撃で倒し切れてなかったら危ないところだったわね。
大和はウイング・クレストの装備に付与させたいって考えてるみたいだけど、あたしもものすごく楽しみだわ。
さすがに空は飛べないだろうけど、翼族としては空を飛ぶのは夢だから、風魔法を付与してもらってアシストしてもらうことができれば、夢が叶うかもしれない。
そう考えただけで、尻尾が止まらない。
人間は空を飛べない。
翼族なら飛べないこともないんだけど、自由自在に空を飛ぶなんて夢のまた夢。
対して魔物は、自由自在に空を飛べる。
開けた場所や海の上で遭遇しちゃうと、すごく不利な戦いを強いられるのよ。
空を飛べる従魔がいれば楽になるんだけど、従魔の世話を嫌う人もいるから何ともいえないわね。
そういう奴に限って、バカみたいに文句を言ってくるんだけど。
だけど風魔法を上手く付与することができれば、翼族や翼のある種族限定ではあるけど、その不利を覆すことができるようになるかもしれない。
これはヘリオスオーブじゃ大革命よ。
大和は苦笑してるけど、あたしは大和ならできるんじゃないかって思ってるわ。
あたしが期待しすぎてるっていう自覚はあるけど、それでもこの槍を見たら期待しちゃうのも仕方ないわよね?
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