(三)-3

 情報では、ロイの会社が入るのと同じ三階フロアにロイがいるという。僕たちは階段で上に上がることにした。エレベーターに乗ったら逃げ場がない。

 階段は横長の建物に中央にあった。部屋は右と左にあった。道路沿いは廊下になっており、ガラス窓から外が見えた。

「こっちだ」

 「情報屋」が先頭を切って廊下を左に進んだ。本当かどうか不明だったが、どちらにいるかまで把握している「情報屋」に感心した。

 入口の扉の左右に僕たちは展開した。そして四人はそれぞれ拳銃を取り出した。そっと扉を開けた。元ソ連軍特殊部隊のユーリが先頭に立ち、ゆっくり部屋に入った。僕たちも警戒しながら部屋に入った。


(続く)

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