(三)-2

 僕たちは合流後、ビルと道路の間に建つ壁の前で立ち止まっていた。そして左右に他の敵がいないことを確認してから、「よし、行くぞ」と勇気を出して入口目指して歩き出した。あくまでもこのビルに入っている会社に用事がある民間人を装ってだ。

 入口には自動小銃を持った兵士が二人、タバコ片手に何か話していた。僕たちが玄関に入って行くときにこちらをチラッと見たが、彼らはそのまま二人で話をしており、止められることなくビルに入ることができた。


(続く)

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