(二)-11
夕方頃、「情報屋」が戻ってきた。驚くべき情報を携えていた。それはロイの行方がわかったというのだ。このナボコフの行動力と情報収集能力は大変ありがたかった。
彼によればロイは政府軍に捕まり監禁されているという。場所は、市の中心部、川と並行するように走る幹線道路沿いの商業ビルの一室とのことだった。
「すぐに助けにいきましょう」
ナボコフはそう言い、「リーダーは彼しかいません。彼がいなかったら、誰が反政府運動を続けるんですか」と続けた。
(続く)
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