(二)-2

 彼は中国語が話せるので、華僑ネットワークを使い武器を供給してくれていた。その供給元が単純に華僑なのか、それともその先に中国政府がいるのかはわからなかった。しかし今、僕たちにはその武器を必要としていた。ベリヤ・マハラゼが持っていたM―77拳銃も、人民解放軍がかつて制式拳銃として採用していた七七式歩槍の輸出モデルで、チェン氏から提供されたものだった。

 僕と「情報屋」は部屋に入れてもらい、中国茶で一息つくことができた。


(続く)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る