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 チェン氏によれば、大統領演説会は地元テレビ局のニュース番組で生中継されており、銃撃の様子も放映されたという。死傷者多数出て、現場は大混乱に陥っていたそうだ。

 他のメンバーは無事なのか心配だった。目の前で倒れたメンバーもいたし、僕たちのようになんとか逃げることができた者もいるだろう。

 まずリーダーのロイ・レオンスカヤに電話した。彼は、この反政府組織「カヘティ民主戦線」のリーダーだ。もともと国内の不動産会社の社長を務めていた。若い頃は大いに女性にモテたであろう端正な顔立ちを持った三六歳の男だった。独裁政権の暴虐ぶりに怒り、反政府運動をすることに決めた。


(続く)

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