第117話 第2次大規模襲撃 その9

 大量の機械獣の進撃を撃退したという話はすぐに都市国家全土に広がった。そして非常事態宣言が解けた街には人が戻りいつもと同じ日常が人々に中に戻っていった。


 そんな中リンドウはホテルの自分の部屋で二人の女の相手をしている。


 ベットの上に二人並べて背後から交互に貫いていくと部屋に女の喘ぎ声が響き渡る。3人とも汗だくになっていた


 最初にエリンが大きく体を仰け反らせ、そのまま硬直してバタンとベッドの上に倒れ込むとリンドウは隣のルリにも同じ様に後ろから激しく突き上げて失神させる。


「いつもより硬くなかった?」


「ほんとね、ガチガチだったわよ」


「疲れマラだろ?」


「「何それ?」」


「体が疲れ切ってると逆にガチガチになることがあるっていう話だ」


 ベッドでぐったりしているリンドウの左右からルリとエリンが抱きついている。


「じゃあこれからもリンドウをクタクタにしてからの方がいいかもね」


「勘弁してくれ、身体がもたない」


 戦闘が終わってホテルで仮眠から起きて夕食を食べていると二人がやってきて同じテーブルで食事をしてそのままリンドウの部屋にやってきて今に至っている。


 部屋に入ったときは自分たちの部屋よりも大きき部屋に驚いたがすぐに


「これならたっぷりと楽しめそう」


 そう言って好色な目になった二人。

 

 リンドウにたっぷりと逝かされて満足している身体を交代でシャワーを浴びて汗を流したあとは部屋のソファに座ってジュースを飲みながら


「リンドウじゃないけど疲れたわね」


「戦闘か?セックスか?」


「もう。戦闘よ」


 笑いながら言ってルリが続ける。


「あの数の機械獣。流石の私も最初見た時はどうなるかと思ったわ。本当に勝てるのかしらって」


「私もそう思った。でも3,000メートルでリンドウが小型を倒し始めたのを見たら何か落ち着いたのよね。ああいつもと一緒だって」


 エリンがルリの言葉に頷いてから言う。

 荒野を覆い尽くす様な機械獣が一直線に城壁に向かってくる姿は見るものを圧倒させる。普通なら足がすくんで何もできなくなるだろう。


 今まで幾度となく難しいミッションをこなしてきたエリンとルリですら一瞬そういう気持ちになりかけた。


 そんな時に隣からいつもと同じ様にライフルを構えては近づいてくる敵を倒していくリンドウを見て普段やってることをやればいいんだと急に気持ちが楽になったという。


「それにしてもリンドウの読みも作戦もばっちりだったね」


「大見得を切ったからな。外れなくてよかった」


 エリンとルリは二人の間に座っているリンドウの方に身体を寄せて抱きつきながらこのハンターの才能の凄さに改めて感心していた。銃の腕については超がつく一流であるのは周知の事実だが、敵の動きを読み作戦を考える力も超が2つつくくらいの一流だ。そしてベッドの上でもまた超がいくつか付く程の一流だ。


 そしてエリンとルリは気づいていた。ツバキのみならず他の地区の支部長も今回のリンドウの作戦とその結果で彼の評価をもう1つ2つあげるだろうと。



 翌日朝食を食べに下に降りると今回のミッションに参加したAランクのハンター達も皆ホテル内のレストランに集まっていて皆でミッションの成功を祝いながらの賑やかな朝食となった。ミッションが無事終了したので皆の表情も明るい。


「それにしても噂には聞いていたが実際に3,000メートル以上の距離でのスナイプを目の前で見るととてもじゃないが人間技とは思えないな」


 スコットが声を出すとその隣から


「さすがNo.1のリンドウだな。暗闇でも関係ないもんな」


「そうそう。あの距離で大型を1発で仕留めるなんてね」


 D地区のハンターはもちろん、C地区のハンター達もリンドウの腕前は以前見ているが初めてみた他の地区のハンター達は皆一様にリンドウのスナイパーとしての能力に驚愕しそして感心している。


「数が多かったからな。的が多いから楽だったよ」


 あっさりと言うリンドウだが、それが謙遜に過ぎないことは周囲のランクAの連中にはわかっていた。そしてリンドウ程目立ってはいなかったがエリンやルリの実力もそのランクに恥じないものだというのを周囲も認めていた。


「機械獣の動きもリンドウの読み通りだったしな」


 銃の腕だけじゃなく敵の動きを読み切ったことについても周囲のハンター達のリンドウに対する評価は高い。自分たちの生存率がそれで大幅に上がったことを理解しているからだ。あの読みができるからこそのトップランカーなのだろうと皆が思っていた。


 和気藹々とした朝食が終わり、仲間のハンター達と別れの挨拶をしたリンドウらは、10時にホテルの前に来た車に乗り込み支部長のツバキらとともにB地区から地元であるD地区に昼過ぎの戻ってきた。


 ハンター支部のビルの前で車を降りると、


「ミッションお疲れ様。それじゃあこれで解散するわね。ゆっくり休んで」


 ツバキの言葉で今回のミッションは終了となった。非常事態が解除された都市国家、3層、4層は普段通りの人手でとても数日前の緊張した街の様子ではない。そんな中4人は歩いて3層から4層に入ったところで、


「お疲れ様」


「お疲れ」


 そんな挨拶を交わして4人と別れたリンドウ。エリンとルリもB地区のホテルで満喫したせいかこの日は素直に二人でマンションに戻っていったので、リンドウも久しぶりに自宅マンションに戻ると荷を解いてから自宅の風呂にゆっくりと浸かり自分のベッドでしっかりと休んだ。


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