第40話 調査の後


 それから3日間、3人は全く家から外に出ていない。今も仰向けに寝ているリンドウの腰の上に乗っかっているエリンが自ら腰を上下に大きく動かし、自分の胸を自分の両手で揉みしだきながら喘ぎ声を出してよがり狂っていた。


 リンドウが最後に大きく腰を突き上げると大きな声をあげてそのまま失神してリンドウに倒れ込んできた。その体を受け止めて繋がったままじっとしていると、失神から覚めたエリンが両手でリンドウの顔を挟んで唇を押し付けてくる。


 リンドウの横で同じ様にぐったりとして寝ていたルリもエリンが終わると同じ様に唇を押し付けてきた。そうして大きなベッドの真ん中にリンドウ、その左右にエリンとルリが寝て両側から抱きついてきて、


「素敵よ」


「何度抱かれて、逝かされてもまたすぐに欲しくなっちゃう」


左右の耳元で囁いてくる。


「こっちはクタクタだ。ちょっと休ませろ」


 しばらくそうしてからリンドウは立ち上がるとキッチンの冷蔵庫からミネラルウォーターのボトルを取り出し、ソファに座ると一気に飲み干す。


「堪能したわ」


「ほんとね。やっぱりリンドウとのセックスが最高」


 見事な肢体を惜しげもなく晒しながら2人が寝室からリビングに入ってくるとリンドウの左右に腰をおろし、テーブルに上に置きっぱなしだった端末を手に取る。


「色々来てるわね」


 ルリ。


「仕事のお願いか。今は仕事したくないな」


 エリンが端末を見て呟く。


「私にも来てるわ。150万出すからって。でもリンドウの方がずっといい。最近は報酬もたっぷりと入ってるし、ごめんねと断っちゃおう」


 ルリが言うとエリンも私も断ると2人とも早速返事を入れている。メッセージを打ち終わると、


「リンドウは何見てるの?」


 左右から巨乳を押し付けながら聞いてくる2人。


「支部からの連絡だ。そっちにも来てるだろう。どうやら今回の巨大廃墟の探索でAランクハンターが2名死亡したらしい」


 リンドウの声で自分の端末を見る2人。本当だと言いながらメッセージを読んでいく。リンドウもメッセージを読んでいる。それによると最終報告ではなく中間報告だが5箇所のうち地下道の入り口を見つけたのが4箇所、中に入れたのは2箇所。その2箇所についてはそれぞれ地下鉄の駅が確認されたということだ。


「私たちはラッキーだったのかな?」


「そうだろう?うまい具合に瓦礫や塀で身を隠せながら探索できた。廃墟によっては身を隠せない場所もあるだろうからな」


 聞いてきたルリの方に顔を向けて答える。


「となると今度は地下鉄のホームからトンネルの探索になるのかしら、それって相当リスクが高いわね」


 今度はエリンに顔を向けて、

 

「エリンの言う通りだ。こうなるとハンター個人のミッションじゃなくなるだろう。俺達がやるとしたら大規模捜索隊の護衛とか地下に潜っていってる間の地上の制圧くらいじゃないか?というかそんな探索ミッションはお断りだ」


 リンドウの言葉に頷く2人。いくら報酬が良いと言っても命には変えられない。それはここにいる3人だけじゃなくランク上位のハンターの普通の考え方だ。


 2人は端末をテーブルに置くとリンドウに体を押し付けてくる。


「ねぇ、もう1回して。いいでしょ?」


「今度はリンドウは何もしなくていいわ。ルリと2人で尽くしてあげる」


 リンドウは頷くとソファから立ち上がって両手で左右のエリンとルリの腰を抱くと再び寝室に消えていった。



 ハンター本部では各支部とのオンラインのTVミーティングを行っていた。AからJ地区の全ての支部長が参加して、本部のお偉いさん方と打ち合わせをしている。D地区は早くに探索が終わったが時間がかった地区もあり全地区のハンターが戻ってきてからこの会議がセットされた。


「そう言う訳で現在政府内でこの廃墟内の地下鉄の路線後に関する過去の資料を探す様にい情報分析本部に指示したらしい。路線図が見つかるとおおよそのルートが推測されるからな」


「それでその地図が見つかったらどうするんだ?まさかとは思うがハンター達に探索しろっていう指示は出さないよな。今回の探索で俺達の担当区域では2人死んでる。これ以上はAランクは減らせない」


 J地区の支部長が話をしている。彼の地区では廃墟の探索においてJ地区とI地区のハンターそれぞれ1名が死亡していた。J地区の支部長の発言の後でI地区の支部長もその通りだと発言している。その前でも2名死んでいる。この巨大廃墟の探索で優秀なハンターが既に4名死亡しているのだ。


 ツバキは黙ってモニター越しのやりとりを聞いていたが、J地区の支部長の発言は尤もだと思っていた。地下鉄のトンネルの中の探索はもはやハンターの仕事の領域ではない。都市国家レベルで行うべきだと。


 本部も分かっていたのかJ地区とI地区の支部長の発言が終わるとすぐに、


「もちろん本部としても安易に要請を受けるつもりはない。ここ最近のハンターの活躍で予算もしっかり取れている。できれば今回は無関係でいたいと考えている」


 その発言にモニター全員が頷く。するとA地区の支部長が


「都市防衛隊にやらせりゃいいじゃないか。あいつら喜んで手を挙げると思うけどな」


「実はもう手を上げているらしい」


 本部の役員の発言に笑いが起きた。支部長全員があいつら本当に分かってないなとか懲りないよなと苦笑した全員の顔が画面に映る。本部の役員も苦笑した表情になって、


「中の探索はやりたい奴らにやらせればいい。ただ全く知らん顔で横を向いてるばかりって訳にもいかないのはわかるだろう?地下探索中の地上の安全確保程度は話が来たら受けてもいいかと思っているんだがそのあたりはどうだ?」


「最初に地上を制圧したら後は守備隊が中に入って掃討しながら調査するんだろう?となると地下から地上に上がってくる機械獣はいなくなるということになる。奴らが全滅しない限りはな。だとしたら地上の安全確保なら受けても良いんじゃないかな」


 A地区の支部長が発言した。その発言に他の地区の支部長も妥協できるとしてもその程度までだよな。と意見を述べている。



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