第7話 ふん!

 私はラーニー王子と話している。城の中を三人で歩いている。ついてきている魔法使いルークは無言だ。廊下にて騎士のみなさんとすれ違うので私は笑顔で手を振ってみる。しかし、騎士のみなさんは何も言わずに軽く会釈をするだけだった。うーん、騎士のみなさん、どうしたのかしら?

 私たち三人は城の中庭に到着する。ラーニー王子はまぶしいニコニコ笑顔である。それでルークはというと相変わらず怖い表情。えっと、私、何かしたかしら? 私たちは中庭の長イスに腰かける。私、ラーニー王子、魔法使いルークの順番で。えっと、とりあえずはルークの怖い表情を見ずに済むかな。すると。

「フローレス、いや、公爵令嬢? ん? ああ、ダメ令嬢よ? オレのことは気にするなよ」

 は? 魔法使いルークの性格以前に何かおかしいんじゃないかしら? 私はカチンときている。ラーニー王子は相変わらずニコニコ笑顔で何も言わない。うーん? 私はどうして朝からここに居るのだろうか?


続く

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る