完結(66,67話あとがき)

◆完結


「放課後のタルトタタン~穢れた処女と偽りの神様~」

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054954440294


 無事完結を迎えることができました。


 最後の方は1話あたりの文字数が少なくて、加筆しようかとも思ったのですけど、うまい形が浮かびませんでしたね。今後、こっそり足していくかもしれませんが。


 意図的に曖昧に描いている部分も多いので、下手なことが書けないのですけど。


 そこは悩んだんですけどね。プロット通りの展開ではあるのですけど、文体をいじって試行錯誤してます。


 ランキングは141位から121位。


 どうなんでしょうね。今年の通過ライン。また参加数が過去最多なので去年と同じ倍率で通すと大変なことになると思うんですけど。


 去年のキャラ文通過ラインがたしか上位15パーセント前後だったと思うのですが、それだと放タルは微妙なところです。


 締め切りぎりぎりまで更新し続けて完結後の評価はこれからというのもあって、余計に判断がむずかしいですね。


 ずっと前に★50を目標とすると書いたのですけど、やっぱりそこが目に見える指標としては現実的な目標になってくる気がします。



◆66話「遥か、海」


 またも幕間文体。やはりここも幻想的に描いています。


 実際にカナがどういう形で戻ってくるのかというところをあんまり具体的に描きたくなかったのですよね。


 そもそもカナは神隠しに遭ったのかどうかってっとこも確定させたくなかったんです。自分から蒸発してそれを知佳が見つけたともとれる描き方にしています。あるいは、また別の形で見つかってから海に行ったともとれるように。


 ここは2人のドラマの帰結でもありますね。ここからようやくカナは前を向いて歩き出すことができるという。



◆67話「冬来たりなば」


 春遠からじというラストです。


 最後に日常の象徴としてタルトタタンを再登場させています。


 一方で、桜もふたたび意味ありげに登場していますね。これは嘘の象徴といったところでしょうか。そういえば、ワシントンが桜を切ってどうたらこうたらという逸話もでっち上げだそうで。


 そして、蝶。こいつも意味ありげに飛んでくれちゃってます。なんなんでしょうか。


 やはり一筋縄ではいかない叙述になっています。それがどういう意味を持つのかは各々でお好きに解釈してください。


 作者の中では何通りかの解釈があるのですがそのどれが正解ということはありません。


 終盤の展開はあくまで知佳の願いの部分がメインで、結果とか手続きの部分はあんまり重要じゃないかなあと。というか文句なしの大団円って感じに持ってこうとしたらまた煩雑化すると思ったので、勢いのまま突っ切れる形でどうにか話を成立させようともがいてます。


 最悪、「知佳が願ったからそうなった」くらいの解釈でも筋は通るわけです。じゃあ何しに大阪に行ったんだとなりそうですが――まあそれ自体が大きなヒントな訳ですね。ここはもうちょっと伏線張れればよかったんですけど。

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