200,000(29,30話あとがき)
◆200,000
「放課後のタルトタタン~穢れた処女と偽りの神様~」
https://kakuyomu.jp/works/1177354054954440294
振り返り用に作品冒頭に登場人物一覧を作ってみました。あくまで振り返り用なので、第一部のネタバレを若干含んでいます。若干ですけど。
物語は第二部の佳境に入っていこうというところです。大晦日に完結して元日から第三部がはじまります。やっとこさ折り返しですね。
先日、とうとう全体で20万字を越えてしまい、いよいよもって大作です。
文庫ページメーカーで公開分の画像を作成しているのですけど、これがもう300ページに迫る勢いで、文字数的にもここまでで1巻という感じです。
度々名前を挙げる『Another』が上下巻でそれぞれそのくらいの長さなんですよね。影響を受けすぎたかもしれません。基本設定を語るまでの長さなどは特に(あそこが好きなので仕方ないのですが)。
同じく名前を挙げる『リカーシブル』も同じくらいの長さだったと思うので、この長さになるべくしてなったという感じです。
第二部は物語の中で一番きれいに話が一区切りする部分です(次点は冒頭6話)。もちろん謎は残るのですけど、ある意味それにも必然があるような終わり方をすることになります。
すっきり新年を迎えられることでしょう。たぶん、おそらくは。
ランキングは198位から106位と急浮上。過去最高位です。星が入ったので少なくとも年内いっぱいは100位台安定でしょうか。
◆29話「猫が最期に目指す場所」
2部の折り返しというか、中休み的なエピソードです。あれ、また脇役生えてきてる? いや、名前出てたしいいよね。
知佳の心情と、オカルト的な設定にフォローを入れる回になってます。
何かしらメッセージがあった方が話が作りやすいのですけど、度が過ぎると押しつけがましくなる危険性があります。なので、この作品に出てくるメッセージらしきものは総じてゆるいです。
最近はあまり言わなくなりましたが、知佳の「別に」がいよいよツンデレワード化するのがポイントです。
ちなみに、放タルは後日談の構想が2つあり、1つはこの小町主演だったりします。現ドラカテゴリーの猫SFみたいな話です。もう1つは五條と幼馴染みの話ですね。これもパンクラチオン(古代ギリシャの格闘技)が題材のちょっと変な話です。
◆30話「殺す風」
タイトルはマーガレット・ミラーの同名小説から。さらに元ネタを辿ると、A・E・ハウスマンの詩「シュロップシャーの若者」の一節からです。
わたしの心に、殺す風が
遠くの国から吹いてくる。
なんだろう、あの思い出の青い丘、
あの塔は、あの農園は?
あれは失したやすらぎの国、
それがくっきりと光って見える。
倖せな街道を歩いて行った
わたしは二度と帰れない。
ミラーは失踪というモチーフを頻用する作家です。放タルもその影響を受けてますね。なので、こうして人が失踪するわけです。
失踪はたとえば殺人とくらべてその後の展開の自由度が高く、生きてるか死んでるかも保留にできるのが便利なところです。放タルではその自由の行使を引き延ばしに引き延ばして曖昧な雰囲気を醸成していきます。
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