雪は残した微熱に溶け積もりもせず(25,26話あとがき)

◆レムリア編


「放課後のタルトタタン~穢れた処女と偽りの神様~」

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054954440294


 舞台を喫茶レムリアに移していきます。むかしながらのレトロな純喫茶のイメージです。


 物語の鍵を握る人物、六花への言及もはじまります。ここから徐々に物語がエモーショナルなものになっていくのでご期待あれ。


 この六花(ユキ、ゆーさん)を中心とした人間関係が放タルの核となる要素で、構想初期からずっとイメージとしてあった部分です。


 りんご様がどうとかいう設定ができる前から漠然としたイメージがあり、それを形にしたのがりんごシリーズという短編連作だったりします。いわゆるスピンオフです。


 そこではカナや蒼衣、瑞月にアヤまでもが登場するのですが、なにせ構想が固まる前の話なので、作者的にはよく似た別人ということになってます。


 設定が変わったこともあり、本編の致命的なネタバレみたいなのは書いてませんし(たぶん)、六花のことも途中までそうとはわからない書き方をしています。いるのですが、いちおう念のため、りんごシリーズは一括で非公開とさせていただきました。


 ランキングは256位から248位へと浮上。新規がなかなか入ってこなくなりましたが、常連パワーで持ちこたえてます。ありがとうございます。


 そして、たぶん星を剥がされてます。誰だっけ――となっているところで、ああそっか、それを公に残すために近況ノート等でレビューのお礼を書くのかと思ったりしました(たぶん違う)。



◆25話「放課後のタルトタタン」


 タイトル回収回です。尤も、タイトル自体はこのエピソードより先にあったんですけど。逆に言うと、このエピソードを思いついてしまったがためにタイトルを変えられなくなったわけです。


 タイトル回収回だけあってけっこう重要な会話をしています。ここまでの知佳ははっきりした意志もないままずっと流されるように行動してるんですが、それを「これから好きになればいい」と肯定するのがこのエピソードだったり。わかりづらいですけどね。


 まあ、でもりんごはこの作品の象徴なのでなんとなく伝わるかなと。


 喫茶レムリアは当初はカフェのイメージだったんですが、主題的に喫茶店の方がいいかなあと思い直してます。レトロで伝統を感じるというか。これも近代の象徴かなあと思ったので。


 そもそも普通の家にしなかったのは、まあ単純につまらないからですね。瑞月の家に行こうってなったときの展開として普通すぎますから。

 


◆26話「雪の墓標」


 瑞月と六花の関係について言及されます。


 瑞月が慕っていた、というのはマストな部分なのでそこでどう両人の特色を出していこうかと考えた結果、こうなりました。


 こうなってしまったので瑞月の口調はああなってしまったのです。書き分けの都合もあったのですが。


 天羽家との対比の意図もあり、瑞月の両親はあえて勝手な人たちというニュアンスで描いてます。


 そして飯テロ回です。カクコン的に季節に合ったスイーツを出せたのはよかったですね。


 フード理論的に、ここらでおいしそうな食べ物をメインキャラが一緒に食べるというシーンがほしかったのです。

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