第4話 ようやく

 マントテントの中で4人の少女達はビキニアーマーを外して全裸となり、魔法力を貯める作業に没頭する。

「エロスは生命力。即ち、魔法力」

 そんな天の声を少女達の身体を全力で弄りながら私は思い出していた。魔法力の根拠は生命力であり、生命力を削って強力な魔法力を編み出す。そして、その生命力の源はエロスだった。

 そんな原理が公に存在して無ければ、今、私達がやっている事は、単なる堕落である。快楽に堕ちた罪なる堕落だった。


「ああん♡もっとぉ、もっと、じゅぼじゅぼしてぇ~‼」


 それから10日程、魔法力溜め込み作業と討伐したゴブリンからの魔石回収作業に時間と労力を費やす事となった。



 ある日、私はゴブリンから採取した魔石の回収作業中に透明に透き通った王冠のような髪飾りを見つけた。

「これ、何だろう?」

 私はその髪飾りを拾い上げた。

「ああ、それはティアラですね」

 近くにいたスーヤがにこやかに話しかける。

「そうなの?」

「鑑定本で鑑定すれば一発で何なのか分かりますよ」

 スーヤはそう言う。

「じゃあ、鑑定してもらおうかな?」

 私は髪飾りをスーヤに手渡す。受け取ったスーヤは分厚い鑑定本を魔法収納から取り出して本を開き、髪飾りを見開きの上に置く。すると、見開きに文字が浮かび上がった。

「聖典のティアラ。通常は透き通った無色透明。血の契約を果たした者が持つと姿を現し、血の契約を成した武器又は装備と紐づけると効能を発揮する。但し、その効能は使用者及び紐づけた武器・装備により異なる」

「凄いのか、そうでないのか、良く分からないね」

「なーに、なーに?」

「何か良さげな物ね」

 いつの間にかリーラやフィーナもいた。

「フィーナは血の契約者だから、見えるんだね」

「ええ」

 フィーナは頷く。銀地龍の装備一式は、彼女と血の契約を交わしているとの事だった。が、血が足りず、魔法を発動する場合には魔法力を大きく消費する代償を負う事にもなってしまったのだった。物理でも戦えるが、その場合には使用者の技量に拠る所が大きい。

「付けてみては?」

 フィーネは私にティアラの装着を進言する。興味津々、私の顔を見つめる。私はティアラを見開きから取り上げて頭に装着する。


 しーん。


「アレ?」

 何も起こらない。

「大剣に反応させてからじゃないの?」

 リーラが言う。ふむ。なるほど。

「抜剣‼」

 私は『黒石大剣』を体現させ、ティアラを頭から外して、黒い魔石にくっつける。


 シュピーン‼


 黒い魔石とティアラが反応してどちらも光を放ちながら光り輝き風を感じる。

「我は、『黒石大剣』の血の契約者也。『聖典のティアラ』よ、『黒石大剣』に同調し、我に、その力を与え給え!」

 私は適当に思いついた呪文を唱えると『黒石大剣』と『聖典のティアラ』は一段と強く光り輝く。共鳴しているのが良く分かる。私はティアラを頭に装着する。するとティアラは閃光を放ち、私は光に包み込まれた。



 暫くして光は消え、元の風景に戻る。


「ふう。何か変わったかな…?」

「ヨナさん。髪の毛の色が変わってますよ?」

 スーヤは驚いて私に教えてくれる。

「目の色まで変わっちゃた」

 リーラは目を見張る。

「ティアラの色は黒っぽい銀ね…」

 フィーナも驚いた様子で口数が少ない。どこかまどろっこしく思った私はスーヤに鏡を貸してくれるように言う。スーヤは素直に無言で鏡を私に手渡す。

「ふむ…」

 私は鏡で全身を写す。みんなは固唾を飲み込んでその様子を目を凝らして見守る。

「瞳と髪の毛とか体毛以外は特に変わった様子は無いのだけれど…?」

 顔つきや体格、ビキニアーマーなどの装備は変化せず、瞳の色と髪の毛とかは赤色になり、髪の毛の量が増え、腰まで長く伸びて三つ編みはすっかり解けてその面影は無い。三つ編みを結っていた赤いリボンはどこかに消えてしまっていた。聖典のティアラはいぶし銀と言うべきなのか、黒ずんだ銀色になっていた。そして、『黒石大剣』は全然変化が無い。黒い魔石も以前のままだ。私は鏡をスーヤに返す。

「ありがとう。所で、変身しちゃったって事?」

 私はスーヤに聞いてみる。

「変身、というよりも進化、かしら?」

 スーヤは腕組んで考え込んでしまう。

「覚醒、だと思うわ」

 フィーナは神妙な面持ちで言う。なるほど。それなら得心が行く。

「覚醒かぁ…」

 私は何気に大空を見上げた。



 それからもなんだかんだあって、結局、街に辿り着いたのは、それからさらに10日を要していた。

 冒険者ギルドでの冒険者登録は、あっさりと終り、魔石も売り払ってお金を稼ぐ。食堂でご飯を食べる。宿屋で部屋を借りて4人の少女達は全裸になる。アレ?

「そんなに魔法力を貯め込んでどうするの?」

「魔法力とお金はいくらあっても困らないわ」

「うん。そうだね」

「激しく同意するわ」

「エ?」

「はら、はやくぅ♡」

 私はスーヤに腕を引っ張られる。こんなに力が強かったかなぁ?

「えいっ♡」

「あん♡」

 私はリーラの乳揉み攻撃に思わず声を出してしまう。そこにすかさずフィーナが私の陰裂を舐める。

「あっ♡」

 スーヤも加わって私を3人掛かりで責め立てる。

「そこっ、らめぇ♡」

 後は喘ぎ声と淫らな水音にベッドが軋む音しかしない。私達は貪るようにして魔法力を貯め込む作業に没頭した。

 くちゅくちゅくちゅ。

「あっ、イッちゃう‼出ちゃうよぉ‼」

 ギシギシ。

「あん♡もっとぉ♡」

 ずちゃずちゃ。

「ううん、くっ、は、激しいよぉ♡」

 少女達に責め立てられ、私は顔をブンブン横に振って髪の毛が振り乱れる。シーツや枕をギュっと力いっぱい掴む。

「あっあっ!もう、だめぇっ‼だめなのぉ‼」

 もう、何が何だか分からない。押し寄せる快感に、本能的に抗う。ただそれは、身をよじって喘ぎまくっているだけだ。ズイキ゚の涙と涎、に汗。陰裂からは愛液が飛び散る。

「あっ‼そこ、もっとゴリゴリしてっ‼」

 ぐりぐり。

「あーっ‼」

 どたっ‼



 それから数か月後。

「では、また会おう」

「健闘を祈っているわ」

「ええ。元気でね」

「バイバーイ」

 4人の少女達は二手に分かれた。魔法学校に行くスーヤとリーラの組、王都に向かう私とフィーナの組だ。

 スーヤとリーラは魔法学校で魔法について本格的に学ぶ。魔法力に依拠しているから当然の選択である。あんなに連日魔法力を貯め込む作業をしてたら体がもたない。きっかけはスーヤがぶっ倒れてしまった事だった。リーラも何とかしたいとは前から考えていたらしい。

 私とフィーナは、国王から召喚状が来てしまった。何でも、噂を聞き付けた王女様が興味を示したらしい。


「やれやれ。これからどうなることやら」

「さあ、行きましょう♡」

 私にべったりのフィーネは私の右腕に自分の巨乳を押し付ける。

「なーに?もう発情しているの?」

 私はニヤニヤしながらフィーナに質問する。

「そんな事はありませんわ」

 フィーナはほっぺたを赤らめる。

「よしよし。私達も行こう」

「ええ」


 私は親友達の活躍を祈りつつ、フィーナと一緒に旅路についた。


                                 完

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黒髪三つ編み美少女に転生したけれど、エロ過ぎる 土田一八 @FR35

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