厄災

 冥府の門への道はまるで舗装されているように石ころ一つ落ちていない。これがこの世界最高神アルテナスの『ぶん殴り』という・・・。いや物理魔法ということにしておこう。それにしても『ヴェルドーの実験』とは何なのか、色々想像してみてもとにかく嫌な予感しかしない。だがそれ以上に厄介なのは、未だ記憶がふわふわしている神々だ。まるで今から殴り込みという表情をしているのだが・・・。1600年前もしかしたら、それよりも前から計画を練っていたのだ。殴り込み程度、ヴェルドーの想定内だろう。どうか穏便に済んで欲しいと願いながら、ゆっくりと歩く。ただ、そのつもりだったのだが、神の力を得ている今では条件が違いすぎる。数ヶ月前なら死に物狂いで数日以上かけないといけない森をわずか一時間足らずで到着してしまった。


以前あの門を見た時はかなり距離があったのではっきりと分からなかったが、改めて見るとあまりにもでかい。視野めいっぱい『門』なのでも、はやただの壁にしか見えない。それによく見ると門自体にも魔法陣というか、近未来SFに登場するような幾何学的紋様の図形か文字のようなものが刻まれており、そこが緑色に光っている。その門のちょうど真ん中でバルトロは約束通り待っていた。ユウマ的に何か悔しいので先に声をかけてみた。


「待たせたな。」


「いや、時間ぴったりだが・・・。そもそもカーズが吹き飛ばされてきた時点でいつ来るか検討はついていたのだが・・・、まあいい。」


早々に躓いてしまった。そういえばカーズのことをすっかり忘れていた。それにしてもカーズの姿が見えない。


「カーズは天に帰しておきましたよ。それに・・・」


バルトロが次の言葉を言う前にアルテナスの蹴りが飛んだ。いやウェディングドレスってことはもう忘れているのだろうが、もうボロボロだけど余りにも目も当てられない姿だ。アルテナス得意の物理魔法、音速なんて軽く超えたその蹴りは何故か空を切った。だがこの現象は知っている、というより経験済みだ。ちょっと前に戦った相手、ヘスティーヌの闇魔法だろう。そういえばヘスティーヌがバルトロの居場所を教えてくれたのだ。その時にヘスティーヌに作ってもらったのだろう。


「口より物理攻撃が先に出るのは悪い癖ですよ。姉上。それに本体は既に地獄の底にいますから何をされても意味がありません。それに本当の魔法陣は既に完成していますからね。」


ヘスティーヌの性格がちょっとアレだったせいで、戦いやすかったが当然こういう使い方もできたのだろう。やはり地上の魔法陣はフェイク、それとも地上に上書きされた魔法陣も含めて、門の中に続きの魔法陣があるのかもしれない。どちらかと言えば後者だろう。そうでなければ地上での戦いの意味がなさすぎる。そんな無駄なことをバルトロやヴェルドーならしないだろう。


「本体は地獄の底ってことはお前はその融合に巻き込まれるってことか?」


話をしにきたのだ。殴り込みに来たわけではない。無難に終わらせることができれば万々歳だ。誰よりも冷静な自分が話すべきだとユウマは率先してバルトロとの会話を続ける。


「勿論そのつもりですよ。もう考えることにも飽きてしまった自分がいる・・・。この際だから言いましょう。私の知識でも少ししか理論を証明できませんでした。全く不甲斐ない限りですよ。それでも出来ないとは言い切れない。ならば試してみたくなるものでしょう?君ならわかりますよね? 科学文明で育ったユウマならば。」


マッドサイエンティストと同じ目線に立ちたくはない。けれど知恵の神ヴェルドーが求めていたものが分かった。それは異世界の高度文明を持つ人間の知識。それでも説明が追いつかない程のものを実験しようとしている。


「不完全な実験?それって下手したらこの門ごと、いやこの世界丸ごと吹っ飛ぶんじゃないのか?」


「ええ。なるべく非難された方が良いですよ。と言っても皆さんはまだ戦いの本当の意味を理解されていないんでしたか。とりあえず避難を勧めますがぁ・・・。それならば第三者目線でいてください。きっと大丈夫ですよ。実験は失敗の末に成功へと繋がるのです。」


いや、だから成功させろよ!


「できれば神々の洗脳をといてからにして欲しいんだけどなぁ。」


「そうしたいのはヤマヤマですがぁ。もう私とヴェルドーの実験も佳境なのです。私はあくまでオートモードで貴方と話をしているだけですので。」


ユウマはバルトロと話をしながら、今にも門の中に突撃しそうなアルテナスに対してどうにかこうにかジェスチャーで行くなと送っている。


「結局『アレクスもエストリアも神ではない』で、いいんだよなぁ?」


ユウマはアルテナス達にも聞かせるように、一番聞きたかった言葉を直球でバルトロにぶつけた。バルトロの発言自体がユウマにそう考えさせることになったきっかけでもある。だがデボネアがその二つの何かを使ってこの世界を誕生させたと考える程度がユウマには限界だった。


「ユウマ、私たちの両親が神ではないってどういうこと?」


勿論、ルーネリアの気持ちも理解できる。そう思わされていたのだから。知恵の神が使う魔法なのだ。同族の神が洗脳されていてもおかしくはない。


「えぇ。実際には核のような存在でしょうかね。我々はその二つが決して世に触れぬよう、そして決して融合されぬように遣わされた存在です。冥府の門で呪縛をしても1600年に一度、冥府の魔法陣を貼り直す作業中だけで厄災がこの世界に撒き散らされてしまうほどの危険物です。『死』の概念器官アレクス。『生』の概念器官エストリア。その存在を守るものこそが我々神と呼ばれるモノの存在意義ですから。」


「ユウマ、ヴェルドーの言ってることはなんとなく分かるの。一応断っておくけど、私たちが両親だと思っていることは本当。でも『死』と『生』を司っているという事は知っている。けれど何だろう。喉につかえて出てこない。大切な何かだった筈なの。」


「バルトロ、そんな概念なんて対消滅を起こすだけだ。何の意味もないだろう? そもそもそれが融合するってことは不可能だ。それこそ『矛盾』するだろ?」


『核』と表現した時点で対消滅程度では収まらなさそうだが、それでも何とか止めてくれるもんなら止めて欲しい。それとももしかして成功する可能性でもあるのだろうか。


「そうです。矛盾です。ですがユウマ、私たちは矛盾が存在しうることを知っているでしょう?どこの世界でも科学というものは絶対です。」


シュレディンガーの猫?パブロフの犬? そんな難しいことは分からない。でも宇宙そのものがほとんど解明されていないことは十分に知っている。実験を辞める気はさらさらないらしい。こうなったら是が非でも成功してもらわなければ困る。失敗すれば地面が吹き飛ばされるだけに止まらないだろう。下手をすればこの世界が壊れる。


「何をしたいのかは知らないけどなぁ。絶対に成功させろよ? 俺は穏便に済ませたいんだ。」


「無論ですよ。成功の可能性がゼロな実験などしません。そろそろ始まりますよ。矛盾の行き先はさらなる上の次元。そして進化、いえ昇華を果たして見せましょう。これで『俺』は、『私』は、デボネアと肩を並べることが出来る。」


並々ならぬ笑顔を見せた影武者体バルトロはそう言って煙のように消えた。そして次の瞬間、アルテナスを始め、全ての神々に変化がみられた。ヴェルドー、そしてバルトロは最終段階に入っているという。その影響で魔法の効果が消えて、記憶が戻ってきたのだろう。


「ユウマ、私・・・ごめんなさい・・・」


最初に声を発したのはルーネリアだった。きっとユウマに色々と説明した内容が間違っていたことに対する申し訳なさからなのだろう。


「ルーネリア、気にするな。つまるところ1600年前の時点で既に負けは確定していたんだよ。」


「そんなことないわよ。今から行ってでも止めさせなきゃ!!だって・・・」


アルテナスの行動パターンは、リサと散々付き合ったおかげで分かっている。ユウマはアルテナスの進行方向に回り込んで、彼女の動きを止めた。むしろ止めることができたこと自体、ユウマには不思議だった。跳ね飛ばされるものだとばかり思っていたのだが、アルテナスがユウマに気を使ったのか、それとも他の理由があるのか、どっちでもいい。アルテナスを超絶危険な場所に送り出さなくて良かった。


「だってじゃないよ、リサ。あいつはデボネアに肩を並べられると言った。だから成功しようが失敗しようが、その影響力はアルテナスやルーネリアの本体にも手が届き得るんだ。神さえも死に至らせる可能性がある以上、ここから先へは進ませられない。」


ユウマの言葉にルーネリアが息を詰まらせる。


「ユウマは気が付いていたの?」


「気が付いたって言う意味だと、最初にルーネリアと話をした時かな。デボネアの話を聞いた時に、それならこの世界の神々も三次元よりも上の次元の存在だと思って当然だろ。それに人間には手が届き得ないって時点で神といえば神だ。だから別に聞くまでもないと思っていた。それよりも・・・」


さてどうなることやら。まさか天使が唯一神への裏切り行為を働く瞬間に出会すとは思わなかった。門を巡る攻防で終わるはずの異世界は、実は熾天使『ルシファー』が神と肩を並べようとした超絶神話レベルの状態だったとは。そもそもバルトロならばその戦いは負け確定だと分かっているだろうに。ヴェルドーだってそう思っていたはずだ。けれど彼らは試さずにはいられなかった。可能性が0ではないと思いたかった。それともルシファーを地獄に落とす役割を持つ存在『ミカエル』がこの世界にはいない、そんなことを理由に成功できると確信を持っているのだろうか。


どっちでも良い。勝手にやってくれ。自分が生きているこの世界に影響が出ないのならどちらが神でも関係ない。それにしてもこの門、早く閉じないだろうか。爆風とか来たら嫌なんだけど。


ユウマが感じた悪い予感、どうもそれは的中してしまうらしい。しかも最悪の形で的中してしまった。


「ユウマ、まずいかも。門の様子がおかしいの・・・」


門自体に亀裂が走り始めた。門がポツンと存在していた筈なのに、まるで空間が実は壁だったかのように門の周りの空間までもがひび割れ始めた。これは完全に異常自体だ。まんまと失敗してやがる。実験の失敗なんて己の頭の髪をアフロにする程度にしてもらいたい。


「あいつ失敗してんじゃねぇかよ!! みんな、早く逃げろ。異次元でなんでもいい!どこまでも逃げ続けろ!!」


ユウマはとにかく全員を捲し立てた。だがアルテナスを始め、誰一人として動こうとはしなかった。


「ユウマ、私たちはこう作られているの。この世界の守り神としての存在はこの状況を看過できない。たとえ命が奪われようとも変わらない。私たちの存在意義なの! ユウマだけでも逃げて!」


それを言われて初めて気が付いた。ユウマもどこかかへ行ける感覚がいつのまにか備わっている。一歩だけ踏み出せば、ここの一枚向こうに行けると直感的に理解できる。だからユウマならば逃げることができるだろう。それでも。


「なんていうかそれはごめんだわ。それじゃ何のためにここに来たのかも分からない。それに俺はこの世界を、いやリサ、クリス、ナディア、デルテ、ノーマン爺さんをどうしても守りたい。」


全員が身構える中、冥府の門がガラスが割れるような音をさせて粉々に砕け散った。そして粉々になった門の向こうから得体の知れない存在が姿を現した。顔があらゆる角度から見え、手足は違う空間から生えている。強いていうならキュビズムやシュルレアリスムがころころ入れ替わる、表現不可能な巨大な化け物だ。


「バルトロ、失敗したなぁ!」


ユウマは精一杯の虚勢を張る。もしかしたら会話が通じるかも知れない。


「しーーーっぱーい? わか・・ら・・い・・のか・・あ! だーいせいこーーーー!!」


ノイズが混じる様な声、これで成功と言っているのか。テンションも異様なほどに高い。どうやら高次元化に感情がついて行っていないらしい。とにかくこいつが動くたびに世界が揺れる。まるで歩くごとにこの世界という風船が膨らんでいくみたいにエネルギーが注ぎ込まれている。三次元にいてはいけない生き物だ。


「リサー!!近づくんじゃない。弾け飛ぶぞ! 」


ユウマ自身も弾け飛びそうだ。神化していなければ、目の前の地面の様にすべて素粒子化していただろう。情報量が三次元の世界に急激に注がれ、空間が大きく歪んでいる。それでも絶対に守りたい。ユウマは歪んだ空間の先にいるアルテナスに向かって跳躍した。だが途中で体に異常なまでのエネルギーが注がれて、ユウマの全身が破裂した。


それでも、たとえこの身が裂けようとも、リサは必ず助けてみせる。


「ユウマ。どうして・・・」


「最初っから、絶対に死なせないって決めてんだよ!」


ユウマはリサの体をなるべくバルトロの遠くに置き、体の再生が終わっていないうちに今度はルーネリアのいる方向へ飛ぶ。誰も動けないなら動けるユウマが動くしかない。さらに体が抉られる。おそらく異次元体も損傷を受けている。全く出鱈目なエネルギーだ。


「クリス、お前も絶対に守る。それは誓った筈だろ?」


「そん・・な・・・ユウマが死んじゃう・・・せっかく蘇られたのに・・・」


「大丈夫、まだ動ける。必ず全員を助けて見せる。」


幸い神の力とやらで、体の再生も早くなっている。だったら前やったように、全身を引き伸ばして三人ともまとめて放り出す。


「ユウマ、私たち神様になっても足を引っ張っちゃってるね・・・。せめてこの癒しを受け取って。」


ナディアの癒し、今度はばっちり効果があった。さすが癒しの神ということだろう。ユウマは口の形だけで「ありがとう」を伝えて、一人バルトロの前に飛び降りた。


「バルトロ、ここは三次元なんだぞ! ちょっとは考えろぉ!」


「亜hふぇうぁのpwん伊3化あw?」


バルトロはもはや何を言っているのかも分からない。デボネアと肩を並べるんじゃあなかったのか。もうこれはバルトロでもヴェルドーでもない。だったら名付けてやろう、『次元厄災ヴェルトロ』と。


「リサ、クリス、ナディア、デルテ、ノーマン。この世界から逃げなくて良い。でもあいつには絶対に近づくなよ!」


神の名前では呼ばない。人であった時の名前の方が助けたいと思えるから。だから神である理由なんて一つもない。それでもたった一人だけ神と呼べる存在はいる。絶対にあいつはこの状況を今も見ている筈だ。きっと『興味深い』とはこの瞬間を言っていたのではないだろうのか。


ユウマはどこに向かうでもなく叫んだ。神の力? それとも守りたい力? 何だって良いとにかく全力で、絶対に見ているだろう存在に向けて声を張り上げた。


「デボネアーーー!! 見てるんだろ? 唯一神であるお前は子供の躾も出来ないのかよぉ!!お前しかこの状況を打破できない。誰も助けられないんだ。これはもう試練でも何でもない。ただの世界のバグでしかない!」


     □


 ユウマの言葉は虚しくこの歪んだ空間に消えた。反応するものは何もない。


いや、そもそも何の音もノイズも入らない。ユラユラと明滅を繰り返していた空間も止まっている。全ては色を失くし、完全な無音の世界が広がった。そして何故かモノクロの世界にぽつりと朱色のドアがある。そのドアだけが色を持ち、開け放たれる音だけで世界を独占した。


そのドアから真っ黒な髪、そしてブレザー姿の女子高校生が姿を現した。



『やかましいのぉ。叫ばんでも聞こえとるわ。それにしてもお主、これが儂のせいじゃと?』



デボネア、やはり見ていたのだろう。圧倒的な存在感だ。瞳の色が虹色に輝いているだけでも怖いのに、エネルギーのせいなのか後光が差しているように見える。だとしても何でJK?それもその制服は見覚えありまくりだ。


「お前、うちの高校の制服じゃねぇか。ってなんでそんなドヤ顔なの? 俺を転送したの白状してる様なもんだよね?やっぱ大体全部お前のせいじゃん!!」


『うーん。せいと言われてもなぁ。子供たちの願望を叶えてやったんじゃがの。それにこの世界が消滅しても換えは他にも・・・って、そんな怖い顔しなって。』


そうはいかない。こっちはこの世界こそが生きる場所なのだ。やっとの思いで出会えたのだ。こんなふうに終わらせるためにここに来させられたなんてこと、絶対に言わせない。


「デボネアにとってこの世界は瑣末なものでも、皆にとってはここが全てなんだ。何か解決する方法はないのか。俺が何かできるってんなら、なんだってする。」


『ユウマじゃったな。ではユウマ、道端の水溜りに微生物が繁殖していて、今にも干からびそうになっているとする。ユウマじゃったらどうする?』


またこの手の話か。そんな話はもう聞き飽きた。どうして神というものはこんなにも・・・


『例えが不味かったかの。じゃあ、水溜りの微生物が実は高度な文明を持って、言語を理解し、社会として成立していたとしたら・・・面白そうには思わんか?』


デボネアの口から出た言葉はユウマの想像を軽く超えていた。


「その発想はなかった。確かにそれなら興味が湧く。干からびさせやしない。まぁ研究してみようとか、実験しようって思うかもしれないけど・・・。でも滅びさせたくはない。」


『そう。でも儂にもどうしようもない。あの子たちは儂が作ったのじゃから、そういうふうにできとる。これは譲れん。じゃが、儂に関係なく神になったものなら出来ないこともない。分かるな?』


なるほど。ちょうど良いところに神がいるじゃないか。全くこの異世界はどうなっているのやら。平民、国民、神、全てを守る使命を常に強いてくる。


「分かった。でもどうせ何か条件があるんだろ?」


『さすが分かっとるのぉ。これをお主に授ける。これならばあのバカを無力化できる。ただし・・・』


デボネアはユウマにその武器の使い方、そしてその後の説明を受けた。結局そうなるとは思っていたが、思っていたよりも好条件だった。


「おし。契約成立だ。じゃあな、デボネア。お前とはこれで会えないんだろ?」


ユウマの言葉を肯定するようにデボネアは朱色のドアを閉じた。そしてモノクロの世界は色を取り戻す。

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