転生したが人気定番スキルはダメと言われて【称号】収集というスキルを選んだ

2次元くん

幼少期編

第1話 転生?

「はぁ…学校だるぅ…」


俺こと佐藤零士17歳はなんで学校は週5回もあるのか…普通週の半分の3回か4回のはずだというくだらないことを登校中に真剣に考えていた。


「わぁーー!!」


「ん?危ねっ!?」


上から聞こえた声に視線を向けると上から植木鉢が落ちてきていた。それを慌てて避けると地面とぶつかって植木鉢がガチャン!と大きな音を立てて割れた。


「ごめんなさい!怪我は無いですかー?」


「大丈夫です!今後気をつけてください!」


一言文句でも言おうかなと思ったが落とした女性が綺麗だったため文句が出なかった…。

しかし俺は昔から反射神経だけは誰よりも鋭かった。しかしそれだけではどのスポーツも活かせず中途半端で終わってしまった。



「ん??」


信号待ちをしていると赤信号なのに今にも飛び出そうとしているランドセルの女の子がいたので1歩飛び出した瞬間にランドセルを引いた。


「まだ赤だから渡っちゃダメだよ」


「はーい」


何こいつ?みたいな目で見られたけどその後すぐに猛スピードのトラックが通り過ぎたのを見て顔を青くしている。



「うおっ!!」


そして今度は歩道橋の階段を登りきったところで足を滑らしてしまった。しかしそこは持ち前の反射神経で手すりを掴んで転ばずにすんだ。


『なんでこいつはこんなに死なないのよー!!』


「ん??」


なにか聞こえた気がしたが気のせいだろうか?

それにしても今日は運が悪そうだ。もし朝のテレビの占いを見ていたら最下位だろう。

そしてその後も電車の線路に落ちそうになった人を引っ張ったり学校の階段から落ちそうになった人を支えたり、はたまた自分がそうなりそうになったのを防いだりと忙しい1日だった。



「おい!こいつがどうなっても…うおっ!?」


そしてしまいにはコンビニで強盗の人質にされてしまった。しかし一応格闘技系は一通りかじったので後ろから掴まれて首元にナイフが見えた時点で背負い投げをしておいた。



「もう今日は酷い日だ…」


その後警察を呼んでもらって事情聴取をして感謝をしてもらって帰る頃には21時すぎている。

妹怒るだろうな……あいつは容姿も完璧に近く、少しやるとなんでも完璧にできるという才能があるのに友達あんまいないから今日に限って家にいないことないよな…連絡も出来てないからカンカンだろう。怖くてスマホを開く元気も湧いてこない。



「もうすぐ家だ…」


怒られるだろうがやはり家というのはいいもので家に近くなると心が安らいだ。


「うわぁーそんな飛ばすなよ…」


家の近くの十字路の細い道で前から猛スピードのトラックが来ていた。

そして他の道に避難しようとしたが他の3つの道からもトラックが来ている。


「そんなに俺を殺したいのね…」


スピードを考えるにほぼ俺の近くで4台全てが正面衝突しそうだ。

なので急いで塀を登って距離を取った。


ドーン!


すると後ろからトラックの衝突する轟音が聞こえた。


「まじで危なかった…」


『もういい!めんどう!!死ね!』


今日1日聞こえていた声は気のせいかな?と思っていたが今回だけははっきり聞こえた。

すると空がピカッと光って雷が落ちてきた。


「さすがに無理…」


やばいと避けようと思ったが腕に当たってしまった…心臓狙いからそこまで避けられたなら上出来だろう。そしてそのまま塀から落ちた…










「おめでとう!あなたは転生者に選ばれたわよ!」


正直俺はこいつを殺したいと思っていても誰からも文句を言われないと思う。

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