第31話 呆れる知能レベルの低さ


「はーい、皆さん。おはようございます」


「おはようございます」


「あー、腹が立つ!」


「そうですか」


「ちょっと!なにスルーしようとしてんのよ!」


「いや、あまり関わらない方が良いかと」


「どーゆー意味よ!」


「これまでを思い出して下さい」


「ん ? どう言う事 ? 」


「最初は私たちの普通の会話から始まりますよね ? 」


「まぁ、そうね」


「そして会話が続いて行く」


「それが、このいちおうエッセイの流れだものね」


「すると、あなたが突然キレて」


「ん ? 」


「私が殴られると」


「ちょっと!それじゃアタシが短気で口より手の方が早いみたいじゃ無い」


「ほう。ちゃんと自己分析できてるじゃ無いですか」


「そうそう。こうやってちゃんと・・って何だとコラァ!」


「ほら、来た」


「ワレ!誰に向かって口きいとんじゃあ!」


「ちょっと待って下さい」


「何よ、それ ? 」


「衝撃吸収マットですよ」


「あら、準備がいいのね」


「そりゃ、また心臓とまったら嫌ですからね」


「それ、嫌とか言うレベルじゃないと思うけど」


「私にとっては毎回が命懸けなのです」


「やーめた」


「は ? 」


「良く考えたら、アンタを殴ってもアタシの怒りは収まらないもの」


「ほっ。出来れば毎回、良く考えて下さい」


「何か言った ? 」


「いえ、別に。それでは何に怒っているのですか ? 」


「あの目つきの悪いメガネよ!」


「そう言われましても」


「あの腹黒そうな〇国の副報道局長よ!」


「あー。あの方が何か ? 」


「あのメガネが趣味の悪いモノを自分のツイッターに貼り付けたのよ!」


「何を貼り付けたんですか ? 」


「葛飾北斎は知ってるわよね ? 」


「もちろんです」


「神奈川沖浪裏って言う浮世絵は知ってる ? 」


「えーっと、波が凄くダイナミックに描かれているものですよね ? 」


「そう。北斎の代表作よ」


「それを使って何かしたのですか ? 」


「福島処理水の海洋放出を揶揄したのよ!ちょっと観てご覧なさい」


「うわ!確かにこれはヒドイですね」


「本人はパロディのつもりでしょうけど、ふざけんな!」


「私もこれはパロディとは言えないと思います」


「でしょ!パロディって言うものはユーモアがあるべきよ!こんな下品なものじゃない!」


「同感です」


「ふん!まぁ、これであのメガネの知能レベルが判ったわ!」


「そうですね」


「もう少し頭が良いのかと思ってたアタシがバカだったわ!」


「これでは幼稚園児レベルですね」


「それは幼稚園児に失礼よ!あのメガネの頭の中には麻婆豆腐が詰まってんのよ!」


「それは麻婆豆腐に失礼だと思います」


「アタシは葛飾北斎は人類の美術史に名を刻む人だと思ってる」


「北斎氏が見たら嘆くでしょうね」


「そうかしら ? 北斎なら、こう言うと思うわ」


「何と言うんですか ? 」


「おいおい。俺の絵を使うのは構わねぇが、もうちょいマシなもの作ってくれや」


「北斎氏なら言いそうですね」


「でしょでしょ(^^♪」


「それで今回は終わりですか」


「そうよ。何か物足りないの ? 」


「いえ、せっかく用意した衝撃吸収マットが」


「それなら次回は倍にしてあげるわ。倍返しだ!」


「今、殴って下さーい!」




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る