第23話 エイプリルフール 四月馬鹿


「はーい、皆さん。おはようございます」


「おはようございます、ってあれ ? 」


「何よ ? 」


「あの、今は夜ですけど」


「良いのよ」


「良くはありません。私達は真実を伝えなければ」


「何よ!東京スポーツみたいな事言わないでよ!」


「は ? 」


「真実の報道、東京スポーツ!日本で1番権威のある新聞、東京スポーツ!」


「正気で言ってます ? 」


「うっさいわねぇ!今回のタイトル見なさいよ👆」


「あ、今日は4月1日でしたか」


「そう。エイプリルフールってヤツね。でも今の若い子達は知ってるかしら ? 」


「いえ、それよりも」


「何よ ? 」


「東京スポーツは伏字にしなくて良いんですか ? 」


「良いんじゃない ? 東スポは毎日がエイプリルフールみたいなもんだし」


「また、そういう御幣がある言い方を」


「あら、買ってる人達もそれを楽しんでるんだから」


「そうなんですか」


「1991年4月にビートたけしさんが客員編集長になったのよ」


「ほう」


「そしたら弟子の浅草キッドから、日付以外は全て誤報って言われたんだから」


「それはホントの話ですか ? 」


「マジよ、マジ!まぁ、娯楽性を追求したって事なんでしょうね。エッチな部分もあるみたいだし」


「ほほぉ。興味深いですね」


「ちょっと!急に身を乗り出して来ないでよ!」


「少し拝見したいですね」


「知らんわ!ボケ!目を輝かすな!」


「えっ、実物は無いんですか ? 」


「あるワケないでしょ!ここは東京じゃ無いんだから」


「なーんだ」


「露骨にガッカリするな!でも東京以外にも支社とかあるみたいだからコンビニで買えるんじゃない ? 」


「本当ですか」


「だから、目を輝かすな!コンビニの新聞コーナーで妖しげなオーラを放ってる新聞があったら、多分それよ」


「わかりました」


「急にマジメな顔になるな!アンタの目の奥にスケベな欲情が渦巻いてる・・」


「人を変質者みたいに言わないで下さい」


「ま、アンタも一応は男なんだから性欲があるのは良い事よ」


「それはそうですけど」


「英雄色を好む、って言うでしょ ? 何か大きな事を成し遂げる男は性欲も旺盛なのよ」


「はぁ」


「それだけ生命力が強いって言う事。野生動物は強いオスしか子孫を残せないし」


「そうですね」


「だから大きな事を成し遂げた男はアッチの方もお盛んなのよ。さっきの諺の語源はローマ皇帝のシーザーみたいだし。豊臣秀吉は側室が100人いたって言われてるし。二宮尊徳も晩年はどスケベだったみたい。知らんけど」


「ちょっと」


「モチロン、女にも性欲はあるわ。これは永六輔氏が言ってた事なんだけど、瀬戸内寂聴さんは出家する際にこれが最後だからってヤリまくったらしいわ。それから」


「ちょっと、待ったぁ!」


「何よ。とんねるずの石橋みたいなこと言わないでよ」


「話が脱線しまくってます」


「あら ? 今日は下ネタの日じゃなかったっけ ? 」


「今日はエイプリルフールですよ」


「あ、そうだった。嫌だ。アタシとした事が。おほほほほ」


「笑ってごまかさないで下さい」


「失礼ね。アタシは計算ずくで話してたんだから」


「と言いますと」


「今日はエイプリルフールだから」


「だから ? 」


「アタシがした話も話半分で聞いてね♪」


「その割にはノリノリで話してたようですが」


「そうそう。実はアタシ、こういう話が大好きで・・・んなワケあるかーい!」


「ノリツッコミ、ありがとうございます」





今日は・・・・・資料とか集めたのに


まあ・・・・・結果オーライ






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