第13話最近は異世界も悪く無いと思う。

北斗の○みたいなヒャッハー野郎も居るけど、最近は異世界も悪く無いと正直思う。

何より愛する妻と子供に囲まれる自分がいる事が嬉しい。

安全日と言ってたが、出来ちゃった。

愉快な幸せだ。

でも日本なら犯罪だよ。

この幸せをくれた蜥蜴の神様に感謝感激雨あられ。

凪の光神殿跡に、カナヘビ像を建てましょうと言ったら断られた。

なんと奥ゆかしき神様だ。

違う!、このカンナビしか無かったのじゃ。

とっさに取った依り代がカナヘビだったのじゃ。

そう言われた。

後で変えられ無かったそうだ。

なぁ~むぅ・・・ちーん。

甘南備は普通山とか川とか神のおわす依り代だが、動き回る神様にとって、生き物を依り代にした方が、良かったとか・・・成る程。

でも蜥蜴は不満なんだね。

ちょっと笑った。


異世界航行に妻と子供は未だ連れて行って無いが、普通に凪の光神殿跡に転移する時、ヨシ子様に聞いたら異世界航行も出来ると言われた。

ただ何世代かすると出来なく成るそうだ。

力が失くなると言われた。

それではと、アルーシュさんの町に子連れで行ってみた。

「お久しぶりマッシュさんアルーシュさん」

「おっ、おう久しぶりだなぁ」

「もしかして、奥さんと子供さんか?」

歩き始めたばかりの娘を見てそう言われたので。

「えへへ、実はお腹にもう1人います」

「そりゃおめでとう」

「美人の奥さんと可愛いお嬢ちゃんね」

そう言ったアルーシュさんは赤ちゃんを抱いていた。

「お二人の赤ちゃんですか」

「まだできる体と思って無かったけど、できちゃった男の子」

アルーシュさんのその顔は嬉しそうだ。


2日逗留して日本のお菓子や便利グッズを渡し港町を跡にした。

ついでに我が村の人気商品の鰻丼を、この世界の鰻で作って出してみたら、凄く喜ばれた。

うん、旨かったよこっちの鰻。

何よりお米によるお酒が有るので、味醂も存在するのが大きい。

そして何とサトウキビも有るのだ。

日本の粉ミルクも何缶かあげたよ哺乳瓶と一緒に。

また買っとこ。

アイテムボックスなら液体ミルクでも良いかな?。

アイテムボックスの中なら通常の一年前後より長く持つだろう。

災害時に村でも役に立つ。

この6・7年は意外と激動だったと改めて思った。

神様の力は異世界航行で買い物をする他は、どちらかと言うと使いたく無い。

魔法も生活魔法以外は使わない方が幸せに思える。

人の類いの世は何故こんなに無情な争いが多いのだろう。

色々な異世界に行けば行くほど、争いを経験してしまう。

関わら無くともそこかしこで、争いは起きているのだろうけど、自分の関与で起きている気がする。

多くの異世界へ行く度、そんな気持ちが湧いてくる。

そんな思いも有ってしばらくは、アルーシュさんと日本そして、今暮らしているコンキュストさんの世界だけを、渡る事にしようと思う。

世の中平和が一番だ。



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