第8話食料の調達。

次の日、宿の方が食料が深刻な状態なので、量を少なくしますが協力して欲しいと、客たちに説明して回っていた。

買い出しに行っても、売ってくれるのはわずかだと言う。

酒も少なく成って出せなく成るそうだ。

酒はともかく食料はちょっと問題だなあ。

マッシュさんが呟いたので、この宿分ぐらいは何とか出来ますよと言っておいた。

僕なら人に見られず転移出来るので可能だ。(放射能を除去出来るか異世界航行の声に尋ねたら、してますと言われたし、ウィルス等も大丈夫らしい)

偉いやっちゃなあの声。



大量の食料のを宿屋の主人に渡したらびっくりされて、お金は後でもよいかと言われたので、いつでも僕は大丈夫ですと答えておいた。

恐縮していたが、おそらくそんなにお金は直ぐに調達出来ないだろう。(アルーシュさんの住所のメモを渡しておく)

今の宿泊客達も満足に宿代が出せなく成ってる。

街道には野宿者がかなりいるそうだ。

ただバタバタと亡くなっていると話に聞いた。

そんな中この宿屋の主人はよくやってるなあと感心した。

放射能を知ってる者なら封鎖は永く成るけど、この世界で放射能は認知せれてはいないだろう。

そう思っていたら二週間で封鎖は解かれた。

感染症と同じ扱いだ。

宿の主人に3年後に食料のお金は頂きに参りますと言って出た。



歩いて街道を帰るが、アルーシュさんの足が遅々として進まない。

人気の無い所で馬と馬車を魔法で出してみた。(馬も生きてた)

出る事に自分で驚いた。

あの買った牽引用の(車で)馬車は何の為だったのか笑えて来た。

それでも4日かかって港町に着いた。

ラザートからの代わりの人が町を治めてくれていたので、アルーシュ様の病が癒えるまで、お願いしたいとマッシュさんが頼んだら、何年でも大丈夫ですよと快く承知してくれた。

本当は完全に交代要因なのかも。

おそらくもう亡くなってしまったと思われたのだろう。



さすがに精神的障害は長かった。

3年で良く治ったと思う。

旦那に先立たれ2人の子供を育てた結果があの不幸なのだ。

それに多くの人を殺してしまった事で苦しんだだろうに、良く治ったと思う。

マッシュさんは本当に献身的だった。

そしてただの護衛で無く成ったマッシュさんとアルーシュさんに人々の祝福が注がれる。

蜥蜴・・・いや神様もこの日は祝福に来たよ。

夫婦で乗り越えて欲しいな。

でもマッシュさんが先に年老いちゃうけど、マッシュさんもそれは知ってるらしい。

神と人の微笑ましい夫婦に祝福を。

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