第7話 橘蓮➆

 一面海が広がっていた。

 瑠衣はバイクを止め、ヘルメットを脱いだ。

「蓮。力を使いやがった。やっぱりいい風だ」

 風を感じている。

 しばらく、風に酔いしれていたが、携帯電話が鳴った。

「もしもし。蘭ちゃんどったの?」

『蓮君が倒れたの。何で?』

 蘭が焦っていた。

「疲れたからだな。一時間位で戻るから、とりあえず、頑張って運んでくれる?」

『うん。分かったわ』

 瑠衣は電話を切り、ヘルメットを被りバイクに跨った。

「さて、戻るか」

 バイクを走らせた。

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