01 ル村への道、、

 風は西風。高原の綿花の香りを運んで来て居りました。


 パンダ男と祈祷師ハは、ラ王様の命を受けて、青山せいざんに向かって、早朝、旅立ちました。しかしこの荒涼とした野畑、、、、、、、今年の日照ひでりりで辺りは一面、赤茶けて土がひび割れて居りました。


「パンダ男、おぬしはこの日照りをどう思うか?」

 祈祷師きとうしハが訊きました。

「ハさま、山の神ヤムが何か企んでいるのかと、、、、、、」

「うむ。われも、その線だな」

「特に、青山には天国と地獄の連絡協議会があると聞きます。山の神ヤムは、天国と地獄の業務提携を企んで居ると云う噂が、、、、、、」


「ははは。そんなことは不可能であるな」

「それが、そう云う訳でもなさそうでして」


            ☆


 夕方前に、二人はル村ルそんに到着しました。ル村に近づくにつれ、シロツメクサが生い茂り、辺りは、青々として参りました。


「何か変ではないか?」

 祈祷師ハが申しました。

「ですな。この村は、何か様子が違いまする」


 二人は、あたりの様子に神経を集中させました。

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ラ王 デン説 ユキ丸 @minty_minty

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