第14話、小豆あらい4

秋山明浄にして粧ふが如く


あの化物山にも彩が着いてきておるわ

城から見える雅な桃源郷には

放流された愛らしい鯉が泳いでいる

しかし其れは水の中ではなく空中を泳ぐ鯉、この世は見えない世界もある

毎晩見る夢

先に地獄に堕ちたモノ達から

お前も早く来いよと迎えに来ている

儂が農民から年貢を取る立てるのは

この土地の防御を強くする為のこと

防御を強くしなければ直ぐに侵略される


焦がすような寂寥感に襲われる

今さら儂は死を恐れてはおらぬ

ただ、儂が在命中にやり遂げたい事がある。強くしたい

この藩が何処からも襲われない様に

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