第4話 カラカラ

「スラスラ! ゴブゴブ! ベスゲノバトルだ!」

「スラスラ!」

「ゴブゴブ!」

 佐藤はお友達ベスゲノのスライムとゴブリンで戦いを挑む!

「いけ! 私のマリーアントワネット!」

 鈴木はスライムとゴブリンの遺伝子の融合したスラゴブに長い名前を付けた。

「カラカラ!」

 今日の相手はカラス(遺伝子レベル1)である。

「クソッ!? スラスラやゴブゴブは空を飛べない!?」

「カラ! カラ!」

 カラスが上空でアホアホと言っている。

「飛べ! マリーアントワネット!」

「スラゴブ・・・・・・。」

 スラゴブは主人の鈴木についていけない。

「空を飛ぶ敵に真空破よ!」

「スラゴブ・・・・・・。」

 もちろん真空破など打てるわけもない。

「カラカラ!」

 カラスが上空から何かを落としてくる。

「え!? 糞だ!? 避けろ!」

「汚い!?」

 カラスの運がつく、うん〇攻撃である。

「カラカラ!」

 勝ち誇るカラス。

「クソッ! 絶対に許さんぞ! クソカラス!」

「人間の恐ろしさを思い知らせてやる!」

 復讐に燃える佐藤と鈴木。

「まずは鳥かごをセット。」

「そこにエサの生ごみを置けば完成。」

「できた! 即席のカラス捕獲装置!」

 佐藤たちは物陰に隠れる。

「カラカラ!」

 そこにクソガラスがやって来る。

「カラ!」

 大好物の生ごみを見つけて喜ぶ。

「カラカラ!」

 自ら進んで鳥かごに入り美味しそうに生ごみを食べだす。

「今だ!」

 佐藤は鳥かごの出入り口を塞ぐ。

「カラ!?」

(しまった!?)

 クソガラスは罠にかかり捕らえられた。

「へっへっへ。よくも俺たちにうんこを降らしてくれたな。」

「覚悟しなさい! あなたの遺伝子はもらうんだから。」

 鬼と化す佐藤と鈴木は不敵に仁王立ちしてカラスを睨む。

「カラカラ!?」

 恐怖で震えるカラス。

「それではさっそく!」

「スポイト注入!」

「カラ!?」

 ベスゲノスポイトをカラスに刺し遺伝子を吸い取る佐藤と鈴木。

「やったー! クソガラスとお友達だ!」

「カラス! ゲットしたわよ!」

 佐藤と鈴木はカラス(クソ)を手に入れた。

「スラスラ、ゴブゴブ、カラカラ。これからは俺たち四人で頑張ろうな!」

「スラスラ!」

「ゴブゴブ!」

「カラカラ!」

 一致団結する佐藤たち。

「カラス遺伝子融合!」

 スラゴブにカラスのベストゲノムを融合させる鈴木。

「スラゴブカラ!」

 マリーアントワネットの遺伝子は強くなった。

「でもなんか長い名前で呼びにくいわね!?」

 マリーアントワネットも十分長い。

「スゴカにしましょう。その方がマリーアントワネットも鳴きやすいでしょ?」

「スゴカ!」

 マリーアントワネットも新しい鳴き声を気に入ってくれた。

「スゴカ!」

 マリーアントワネットの背中に羽が生えた。

「すごいわ! マリーアントワネット! あなた! 空が飛べるのね! これが遺伝子を強くするということなんだわ!」

 ベスゲノの最高の遺伝子を作っていく醍醐味である。

「スゴカ!」

 マリーアントワネットは空が飛べるようになった。

「よし! 俺は最高の遺伝子! ベストゲノムを目指すぞ!」

「私だって負けないんだから! ベストゲノムは私のものよ!」

 佐藤と鈴木のベスゲノ冒険は続く。

 つづく。

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ベストゲノム! 渋谷かな @yahoogle

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