16 本命・万月視点

言葉通り、小式部ちゃんは無傷で帰ってきた。

でも、喜んでばかりもいられなかった。

事件はまだ、終わっていない。




「やはり、あれは囮...まずい、非常にまずい!」

ある者は叫び、


「未解体の可発弾がもう一つ!我等の本命はこっちじゃ!」

残りは顔に表情を張り付かせ、




その時、殿舎に駆け込んできたのは実朝さんだった。

「大学寮で放火だ!中には...」


爆発音、人々の悲鳴。


最後に全員が青褪めた。丁度、四十九時間前と同じ様に。


「犯人は業平。レベルリオンだ!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る