第2話異世界へ行きます。おまけがついてきます。

 天空を司る女神エアリスはストレス発散で『天雷』を発動したらしい。

 そして、その雷が彼女達の言うところの人間界。

 僕に落ちたようだ。


「あんたのストレス発散で僕は殺されたのか」

「悪かったと今は反省しています」


 よし、殴ろう。

 女神とか関係ないからね。


「落ち着いて」


 エアリスに正義の鉄槌をお見舞いしようとしたら、イアンナに止められた。


「死んでも生き返れるから」

「本当に!?」

「うん。そうだよね、セレナ姉さん」

「確かに生き返れるけど。でも、それは」


 セレナが何か言いづらそうだ。


「何かあるんですか?」

「私達の力で京平さんを生き返らせる事は可能です。ただ一つ問題があります」

「問題ですか?」

「天界と人間界での時間の流れは違います。もし仮に京平さんを生き返らせたとしても、それは京平さんが死んでから何十年も先の未来。そこであなたは生きていけますか?」

「無理ですね」

「そこで提案なのですが、別の世界でもう一度生きてみませんか?」

「別の世界つまりは異世界ですか……」


 このまま天国に行くのも悪くない。けど、異世界にも行ってみたい。


「行きます」


 僕は異世界に行くことに決めた。


「わかりました」


 セレナが呪文を唱えるとワープゲートのようなものが現れた。


「ここを通れば異世界に行けます。それからこれはプレゼントです」


 そう言うとセレナは僕のおでこに口づけをした。


「あなたに大海の女神の祝福を」


「イアも」 


 頬っぺたにイアンナがキスをする。


「あなたに大地の女神の祝福を」


「さあ、新たなる世界へ旅立つ二人に祝福を!!」




 ………………え、二人?



「ちょっと待ちなさいよ! 何で私まで行くことになってるのよ!!」

「そもそもの原因はあなたなんですから、責任をとりなさい」

「エアリス姉さん。悪い子にはお仕置き」

「言っておきますけど、地上では女神の力は制御されますから」


「ふざけんじゃないわよおおおおおおおおお!!」



 こうして、僕とエアリスは異世界へ旅立つことになった。


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