第3章 子どもの限界 3

ゆうとは平日の昼間、1人で「渡り鳥」のリビングにいた。今日はバイトが休みで、他のみんなは学校に行っている。もうすぐ夏休みが始まるため、みんなラストスパートのような気持ちで朝学校へと向かった。


みんなを見送り、1人物思いにふける。あの日、大勢の大人たちが僕の家に来なければ、いつか僕は死んでいたのかもしれない。トシさんにここに連れてきてもらわなかったら、今頃どうやって生きていたんだろう?考えても仕方ない。今は、トシさんを“救い出す”ことだけを考えよう。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る