第2話 話し合い

学校に行った。気分が悪いし、いつも自転車で漕いでいる道が暗い。

通りすがる人は、意外と焦っている様子もない。信じていないのか?

ネットには、いたずらとか書いてあるが首相官邸のホームページには事実とあった。

ハッキングなのだろうか?そんな不安と共に学校へ着いた。



「なぁあれ本当かな?というか見たよな?昨日の」

友達の藤木拓海が話しかけてきた。

「知らねぇよ。というか脳内に送られたメッセージはなんだった?」


「それが…」

数秒、沈黙が続いた。

「お父さん居るよ」


「え、お前」


「そうなんだ。小学校の頃に友達に聞かれて本当は亡くなってるんだ。でも馬鹿にされると思って言ってしまった。」


「そうか…」


「健二は何だったの?」


「彼女いる」


「え?」

拓海は、少し笑みを浮かばせていた。


「なんだよそれ、心に告れば済むじゃねぇか!」

拓海には、好きな人を言っている。


「成功出来れば良いがな」


「はい!皆座って!!朝の会始めるよ!」

先生の大きい声と共に、みんな席に座る。

皆、同じ様な話をしてみたみたいだ。


「ねぇ、健二どういう内容だった?」


「え!やだよ。」


「えー!ケチ!仕方ないな〜」


「心はどういう内容だった?」


「体調悪いです。」


「なんじゃそれ!」


「いやー部活が大変でして、嘘ついちゃいました!」


「風邪引けばクリアってことか?」


「そうですねー」

物凄いニコニコしている。恥ずかしそうにもしている。

良かった。心が難しいものだと死んでしまうから。拓海は、どうなのだろうか。心配だ。

あれは嘘とは思えない。どうしても。



そして一日は終わった。

俺は、心に告ろうと思った。

嘘であろうとも。いつかしなきゃいけないし。


ニュースを見ていた。勿論、国内は混乱していて

政府が認めるという非常事態。

海外でも報道されていて、警察や掲示板などで町田という男を探している。


「本日、真ノ上島にて34名死亡。島の人口195人中34名が死亡との事。原因は感電死。町田という男からメッセージが届いています。この島限定で少し早めに実験してました。嘘と思ってる皆さん、これで分かりましたか?頑張って下さい。」


「まじかよ。」

思わず声が出た。


Lieeというメッセージアプリ。ソーシャルネットワーキング。

クラスのグループが騒いでいた。


そこには、みんな大丈夫?など不安が伝わってきた。


俺は、確信した。これは事実だと。それと共に、友達は大丈夫だろうか?母は大丈夫だろうか?

という事だ。そして町田という男は捕まらないのか不安になる。

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