『俺』は『あいつ』のことが大好きで、他に並ぶものがないほど大切に思っていたんだなと感じました。大好きだけではなく、尊敬して輝かしく思っていた。だからこそ、約束を破ったあいつのことが簡単には許せなかったのかもしれないですね。
『俺』の心の苦い葛藤が丁寧に描かれていてとても心にすとんと入ってきました。まだ完全に吹っ切ることは難しくても、『俺』が彼自身の道を歩んでいけると思えるようなラストが好きです。
作者からの返信
雪庭瞳様、お久しぶりです! コメントありがとうございます!
おおっ..!! この物語のラストはウンウン唸りながら書いたので、ラストが好きと言って頂き非常に嬉しいです。ありがとうございます。
p.s. 最近再び物語のようなものを描き始めたのは、「星降る夜に」を読んでからです。一つ一つの表現に心を動かされ、こんな風に人の心を揺さぶれたらなという思いで書き始めました。応援してます。
『僕』と『あいつ』の関係は、見えないところで少しずつ変化していたんだろうなと感じました。
その変化を区切りにして、一人で行ってしまった『あいつ』。
その変化を受け入れられず、一人で取り残されていた『僕』。
思い出を辿ることでようやく、受け入れることができたんですね。もう元のような関係には戻れない。
それは無邪気な子供時代から前に進んだということかもしれませんが、少し哀しいですね。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
丁寧に僕とあいつの関係性の変化について指摘くださりありがとうございます!お互いに理想を押し付け合い、そこに大きなズレが生じ、彼らの道は交差しすれ違ってしまいました。
思い出を辿り、もう昔のような関係には戻れないと悟った僕ですが、これからも身近な人物ができるたびにあいつのことを思い出し、比較し、理想との齟齬に苦しみそうです。
暗いことばっかり書いてる気がするので、次は推しと共に生きる女のような笑える話に挑戦してみます!
編集済
タイトルが何かいいなと思って読み始め、面白くて一気に最後まで詠みました。
自転車での登頂という現在進行形の出来事と過去の親友の思い出を並行させて進めているのがすごく自然な感じです。自分自身が過去を振り返っている気になりました。親友との会話とかエピソードとか、すごくいいです。思い出に浸りながらもラストでは、過去は過去として決別し、前に進もうとしているようで、そこに良い意味での意外性を感じました。
一度離れても縁のある人とはまた縁を結ぶ事になるし、「あいつ」と「俺」とは、大人になって笑って語り合えるようになるんだろうなって思いました。