第十三回 ……結ぶ。
――遂に、その時来たるだ。バスを乗り継ぎ五つ目の……この場所。
スタンプラリー最後の店舗、ジョーマル。五番目にして、限りなく五番町に近い場所だから、僕のお家に最も近くて、千里の町の最も端だから……
そして五つ目の、最後のスタンプになるはずだったの……
「……残念ながら『MS81・マンダム』の限定版は、つい先ほど品切れしました。代わりといっては何ですが……」と、お店の人は言うけど、そこから先は聞いてなく、膝から崩れるせっちゃんの方に意識が集中して、「そんな、そんなのって……」と繰り返しながら、「ちょ、ちょっとお客様」と、お店の人が慌てるほど泣きも大泣きになって、
「……あっ、せっちゃん、元々が難しいものだから、ねっ、帰ろ、ねっ」と、どうしたらいいものか、わからなくなって――いきなりこんな結末になっちゃって、
「私が遅刻しちゃったからあ……ごめんねえ。あの日ね、
「ホントに、しょうがないね、あなたたちは」
と声が聞こえ……たかと思ったら、僕らの前にその姿を現し、出現に至って……
「か、
グスッ……と泣けてきて「ごめんね、
千佳も
「さっさと立つ」と、可奈はせっちゃんを立たせて、僕らも一緒に人込みから……
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