660・閑話38






 日本が擁する対カタストロフ戦力、沈黙部隊。

 その第一隊及び第二隊を預かる、現隊長陣の最古参。


 事象革命当初よりダンジョンに挑み、鉄火場を渡り続けた歴戦の勇。半年毎に更新されるDランキングでも常に五十位以内をキープする猛者。

 集団戦が大前提である深層クラスのクリーチャー達と一対一で渡り合う、生粋の戦士。


 同国に属し、アジア圏最強の名を欲しいままとする六趣會が気まぐれな活動を繰り返すチームゆえ、斬ヶ嶺鳳慈の没後は彼等をこそ日本のトップと謳う声も少なくなかった。

 三段飛ばしの功績を積み上げ、僅か数年で一桁シングルランカーの座に着いた五十鈴硝子が沈黙部隊の席次を得て以降は二番手三番手の評に甘んじるも、無論のこと実力が衰えたワケではない。


 ──『人間戦艦』利根とね十蔵じゅうぞう

 ──『首狩り』筑摩ちくまロバート。


 一線級と呼ばれる精鋭達の中にも少なからず弟子を持つ古兵。

 自他共に認める、探索者シーカー界を牽引する一角。


 現在は立場上、教導や部隊指揮を主な役割としているが、いざ前線に出れば百人力。

 超人の域に達した各々の力量は──難度七ダンジョンボスにも、引けを取らない。





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