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 夏休みも終わりが見え始めた頃。ふと思い返し、名は覚えちゃいないが懇意にしてる協会職員さんに頼み込み、調べて貰った。

 俺が売ったスキルペーパーの中からアタリを引いた奴等のうち、既に半数が分不相応な階層に挑み、命を落としていた。


 ──そんな四方山話は、片隅にでも退けておく。


「オイオイオイオイふざけんな。どうなってやがる、こりゃよォ」


 本日、九月九日。

 二〇六七年度Dランキング下半期の結果発表が執り行われる、探索者シーカー業界の一大セレモニー。


 と言っても、俺が閲覧したのは一桁シングルランカーの目録だけだが。


 そして、その九人の内訳こそ、世紀の大問題だった。






『一位 リシュリウ・ラベル』

『二位 榊原リゼ(榊原理世)』

『三位 ハガネ(雪代萵苣)』

『四位 五十鈴硝子(雪代硝子)』

『五位 シンゲン(鬼島万斉)』

『六位 梅唯』

『七位 カルメン(クレスセンシア・榊原・クドリャフツェフ)』

『八位 ヒルデガルド・アインホルン』

『九位 徳川家安(藤堂月彦)』





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