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「ユエ、シックス、エルザ、ラムダ、イオリ……」
次女がカラフル系パリピギャルの6TH。
三女が王子様系ボーイッシュのLza。
四女がロリ系ちみっ子のΛ。
五女が清楚系正統派美少女、甘木くんの推しであるところの庵。
「庵のイントネーションが違います。囲炉裏、と同じアクセントでワンモア」
「いおり」
そして長女が横で車を転がす毒舌系あんちくしょうことu-a、と。
しかしまあ、なんつーか。アレだな。
「数字、横文字、記号、漢字。名付けに規則性くらい設けとけよ、見事にバラバラだぞ」
「規則性の無さこそが規則性ですので」
お黙りあそばせ。
兎にも角にも覚え難さメガマックス。首相の国会答弁と張り合えるレベルで右から左。
当方ただでさえ人の顔と名前が一致しない系ナイスガイだってのに。
ちな、これをリゼに言ったら「覚える気が無いだけでしょ」と返される。
嫁の俺に対する理解度の高さよ。なんも反論出来ねぇ。
終始、法定速度プラマイゼロでの走行。
道路交通法に明示されたタイミングきっかりのウインカー点灯や一時停止。
上手とか下手とか通り越して、もう完全にロボ。
「目的地に到着。運転アプリケーションを終了します」
果ては言い回しまで寄せる始末。
寧ろ気に入ってるだろコイツ。ロボ系ムーブ。
「降りて下さい。降りたら、そこに立って下さい」
なんとなく逆らってみようかとも考えたが、話が進まなくなるので出来心を押し殺し、命ぜられるまま動く。
すると此方の裾や襟を整え、エチケットブラシまで掛け始めるu-a。
女の実家に初めて来た彼氏か、俺は。
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