呪具(6)
数時間後――
「
それに、親御さんに失礼じゃないか――」
電話の主は
(うっせえなぁ。あれでも格安だぜ?
「おいっ、環っ、聞いてんのかよ!」
「あー、はいはい。んじゃ、次からは親父さんに頼めよ。じゃーな」
「あっ! 待てよ!」
「なんだよ、オレ眠いんだけど」
「いや、その…… あの……さ……、ありがとう……。助かったよ……」
「……ああ。じゃーな」
嵐のような電話が終わり、青龍寺は静まり返った自分の部屋で天井を見ている。弥勒院からの突然の依頼で気晴らしはできたが、また退屈が迫ってきた。
(桂のおかげで暇つぶしができたけど物足りないなあ。
そろそろ目をつけていた獲物が育ったころかな。
それとも別の
なんにしても退屈だぜ。もっと強敵が欲しいなあ)
(最近、地震の頻度が増えたな)
そんなことを思いながら、退屈を埋めるために次の標的を考える。目をつけている
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