第30話夢中
夢中ってホントにスゴいと思う。
他が何も入らなくなる。
ともすればそれは危ないことだけど、それほどまで集中したものはそれだけの価値のあるものになることがある。
_必らずではないけど。
人はそれを夢中という。
だがこの夢中はブレることがないワケではない。
むしろ結構ブレる。
_俺はそうだった。
わりかし姉さんに抱きつかれて夢中モード途切れてたし。
「修行が足んないぞ?」
コラ!彼女が抱きついてる時はなんでスルーできんだよw
わかってる。
みよの方があるし、弾力もある。
それにめったにやらないから価値もある。
でも、姉さんのは何かそういうことじゃなかったような気がした。
もっと刹那的で温もりがあった。
_優しい匂いがした。
「じゃあ、どうすればいい?」
え?何がと思わず聞くとひっぱたかれた。
「私に何が足りないのか聞いてんの!わかれよ!」
全くどんだけ姉さん好きなんだよ。
トン
後ろから突然抱きしめられた。
「ごめんな。勘の悪い男で」
そういうことを、、
私は唇を奪われて黙ってしまった。
初めてだった。
タケルの唇は柔らかくて、温かくて、いい匂いがした。
もっと欲しい。と思ってしまった。
_こんな気持ちは初めてだった。
自然と首元に手が回る。
_私はこんなに、、
自分が実はだいぶエロいことを知ってしまった私はかなり恥ずかしかった。
_タケル。
長かった。
体感時間で長かった。
だからきっと長かったんだと思う。
ナデナデ
「ごめんな?」
アレ?
タケルがいつもと違う?
気のせいだと思う。
でもカッコ良く見えた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます