来るべき災厄に告ぐ
第27話新たな厄災そして
みよが動物のマシンメトリィの制作に着手して数ヶ月。
姉さんとみよだけが部屋に入って俺は文字通り蚊帳の外だった。
_タケルは入るな。
実はあの後からみよに対する社員たちの視線が変わったのもあり、みよが起ち上げた特設チームに異論を唱える者はいなくなっていた。
俺と姉さんがいて、それでやっと付いてきているような感のあったみよを快く思わない者も社内にはいた。
_いくらマシンメトリィでも生身の人間は操れないよな。
それがあの発言、この行動力となればそりゃ見る目も変わるか。
「もしそうだとしたら私達酷いことしてるよね?」
あの涙。
「決めた!私動物のマシンメトリィ作る!」
見る目が変わって沢山の人がみよのファンになった。
最初の一歩は勿論人間のコピーであるマシンメトリィだったが、それをきっかけに人間が押し寄せた。
_主に女性ファン。
みよをダシに姉さんに取り入ろうとする者も少なくなかったが。
「おぉよしよし。そんなことしなくても私は皆の味方だからね?」
まさか一人一人を丁寧に撫でてあやして帰していた姉さんは、
_動物とさして変わらないんじゃないかな。
「タケルも来る?「やだよ」
きっぱり断った。
断ったのに。
「よしよしよしよし」
やめろって!犬じゃねぇんだから!
その頃全国に散っていったかつての配下がその勢いに負けまいと発表した派生型マシンメトリィ、、
「やっときた」
ニヤリと笑う姉さんはまるでこのことを知っていたみたいに、
「
あの時辞めていった課長が発表したマシンメトリィは太陽光を吸収し、その肌から酸素を発散するものだった。
口からは二酸化炭素を吸い込んでいる。
_まるで植物だな。
「やるじゃん」
当然リンクも繋がっているので、それによってできたワクチンの共有も可能になる。
勿論人型のマシンメトリィは植物絡みの仕事に就いていた。
_噂じゃ草花の声を聞けるとか。
それによって今花が何を求めているかわかるという。
これによって環境問題が大幅に解決した。
_これだけじゃまだ足りないだろうけど。
「流石にこれは姉さんの「まだだ。まだ私は負けてない!」
翠楼のマシンメトリィは姉さんのマシンメトリィにはできなかったことをやった。
これは勝ち負けで言えば間違いなく負けたと言える。
あくまで勝ち負けで言えばの話だが。
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